西武、池袋駅のリニューアルなど推進…2014年度投資計画

鉄道 企業動向
池袋線のターミナル・池袋駅。本年度はリニューアル工事に着手するほか、2017年度末のホームドア設置に向け設計に着手する。
池袋線のターミナル・池袋駅。本年度はリニューアル工事に着手するほか、2017年度末のホームドア設置に向け設計に着手する。 全 4 枚 拡大写真

西武鉄道は5月19日、2014年度の鉄道事業設備投資計画を発表した。車両の増備や連続立体交差事業の推進、駅の改良工事などに192億円を投じる。

安全対策の分野では、駅ホームの安全対策の実施や自動列車停止装置(ATS)の更新、橋りょう・駅舎などの耐震補強、法面(のりめん)の改良、変電所の機器更新などを行う。池袋駅ではホームドアの整備に着手し、本年度から設計に着手。2017年度末の整備完了を目指す。ATSは分岐器(ポイント)通過時の速度にも制限を加えることができる高度化したタイプへの更新を進め、2016年度の整備完了を目指す。法面の改良は本年度、池袋線の高麗~武蔵横手間で工事を実施する。

変電所の機器更新は、山口・拝島・入間川・久留米各変電所で引き続き実施するほか、飯能・田無両変電所の機器更新も実施。このうち田無変電所の更新では、電力量と二酸化炭素(CO2)排出量を削減するため電力貯蔵装置を導入する。本年度から着手し、2016年度末の整備完了を目指す。

連続立体交差事業は、池袋線石神井公園~大泉学園間の下り線が2013年11月に高架化された。本年度は引き続き上り線の高架化工事を進める。2014年1月から事業に着手した新宿線中井~野方間の地下化も推進。2013年12月に事業認可を取得した東村山駅付近の高架化は早期完成を目指して工事に着手する。

サービス向上の分野では、池袋線のターミナル駅である池袋駅の地下1階と地上1階を全面的にリニューアルする工事に着手する。新宿線の中井駅では2016年度末の完成を目指して引き続き改良工事を推進。新宿区が線路下に整備する南北自由通路の整備に合わせて改札口も地下に移設し、エレベーター4基とエスカレーター4基を整備するほかトイレもリニューアルする。また、西武園駅と新小金井駅でもエレベーターやスロープなどを整備してバリアフリー化を進める。

車両については、30000系「Smile Train」の増備と6000系の車内設備改良を実施する。30000系は2012年度までに20編成124両が製造され、2013年度は荷棚高さの変更やLED照明を採用した改良型が導入された。本年度も改良型を28両(10両編成2本・8両編成1本)増備する予定。改良型は2014~2016年の3年間で64両(10両編成4本・8両編成3本)が増備される計画となっており、全体では10編成92両が投入されることになる。相互直通運転で使用している6000系は液晶の車内情報配信装置の設置を引き続き進め、本年度は4編成に設置する。

環境対策では、駅や踏切の照明器具としてLED照明の導入を進めるほか、車両用空調装置の更新に際し代替フロンを使用したクーラーへの置き換えも引き続き進める。

《草町義和》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  3. ホンダ『スーパーEV』世界初公開へ、小型EVで「運転の楽しさ」提案
  4. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
  5. 「欧州のカローラになりそう」ルノーの最新ハイブリッドコンパクトに日本のファンも熱視線!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る