トヨタ、ハイブリッド車の燃費10%向上へ パワー半導体を新開発

エコカー ハイブリッド
トヨタ、ハイブリッド車の燃費10%向上へ パワー半導体を新開発
トヨタ、ハイブリッド車の燃費10%向上へ パワー半導体を新開発 全 7 枚 拡大写真

トヨタ自動車は20日、デンソー、豊田中央研究所と共同で新素材SiC(シリコンカーバイド)を採用したハイブリッド車向け高効率パワー半導体を開発したと発表した。従来のパワー半導体と比べ、ハイブリッド車の燃費を10%向上させる。

【画像全7枚】

新開発のパワー半導体は、ハイブリッド車のモーター駆動力を制御するパワーコントロールユニット(PCU)に採用する。

PCUは、走行中は電力をモーターに供給し車速の制御や、減速時には回生した電力を充電させるなど、ハイブリッド車の電力利用において重要な役割を果たす。いっぽうで、PCUはハイブリッド車の電力損失の約4分の1を占め、その大半がパワー半導体で構成されるため、車両全体の電力損失の約20%がパワー半導体によるものとなっている。このため、燃費向上に向けパワー半導体の高効率化が求められている。

新開発のSiCパワー半導体は、電流のオン・オフ時(スイッチング)の損失が少なく、高周波化しても効率的に電流を流すことが可能。これによりPCU体積の約40%を占めるコイル、コンデンサの小型化が可能となり、将来的には現行比5分の1程度まで小型化するという。

すでに『プリウス』のテスト車では5%程度の燃費向上を確認。今後1年以内に公道での走行試験を開始、市販車への採用時には従来のハイブリッド車から10%程度の燃費向上を実現する。

《宮崎壮人》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. レクサスの新型「6輪ミニバン」の全貌が明らかに!「LS」はラグジュアリーセダンから「ラグジュアリースペース」へ…ジャパンモビリティショー2025
  2. 3輪電動モビリティ「Raptor」、新デザインモデル初公開へ…ジャパンモビリティショー2025
  3. ミズノ、カーボン技術活用の新フットギア「MOBILARIA β」発表…ジャパンモビリティショー2025
  4. コンセプトカーはいっさいナシ!前回とは180度違う、日産の展示から見えた「リアルへの追求」とは…ジャパンモビリティショー2025
  5. 自動車業界の“夢と現実” 日産、今期2750億円営業赤字見通し、トヨタは42車種128万台リコール[新聞ウォッチ]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る