豊田通商、インド最大の電磁鋼板加工会社への出資比率引き上げ…戦略的パートナーに

エマージング・マーケット インド・南アジア

豊田通商は、インド最大の電磁鋼板加工会社クリフス・パワー・コンポーネンツの第三社割当増資引受と持分買取による追加出資で、同社への出資比率を10%から20%へ引き上げた。

インドは、約12億人という世界第2位の人口規模で、急速な経済成長のペースに電源などインフラ整備が追い付かず、電力不足が成長のボトルネックとなっている。現在、電力需要に対して常に10%程度電力が不足しており、不足分は輪番停電を行うなど、デリーなどの都市部でも停電が常態化している。

インドは、国内の電源開発による発電・送電整備を進めており、今後変圧器の需要も拡大する見通し。

豊田通商は、インドを新市場開拓の最重点国と位置付けており、金属事業では、今後成長が見込まれるインフラ・電力分野での事業拡大を目指してきた。今回、変圧器のコア鉄芯に使われる方向性電磁鋼板事業を強化するため、インド最大手で年間5万トンの生産能力を持ち、政府系電力会社や大手重電メーカーなどへも影響力を持つクリフスへ追加出資し、インド全域における販売網を確立する。

電磁鋼板の世界需要は年間250万トンだが、インドは25万トンを占め、2020年には40万トンへの拡大が見込まれている。

豊田通商は、電磁鋼板事業で、2002年6月にメキシコで電磁鋼板加工・販売会社を設立しメキシコで高いシェアを占めている。インドでの事業拡大は、メキシコに次ぐ第2の海外拠点と位置付け、インド全土にわたる電力の安定供給を目指す。今後、クリフスを戦略的パートナーとして連携を強化し、インド国内だけでなく、アフリカや中東へ事業を拡大していく。

《レスポンス編集部》

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