ソーラーカーチームのプロミネンス、国際環境賞「エネルギーグローブ賞」を受賞

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プロミネンスが製作した電気自動車
プロミネンスが製作した電気自動車 全 3 枚 拡大写真

国内のソーラーカー競技会や電気自動車競技会への参加を中心に活動しているソーラーカーチーム「プロミネンス」(長野市)が、世界的に有名な国際環境賞である「エネルギーグローブ賞」の国別賞を受賞。その表彰式が5月22日、在日オーストリア大使館で行われた。

同賞は毎年世界100を超える国と地域から1000件を超える候補プロジェクトの中から選ぶ国際環境賞で、「環境部門のオスカー賞」として欧州で広く知られている。審査委員会は、元インド環境大臣のマネカ・ガンジー氏を委員長に、国連、世界銀行、欧州再生可能エネルギー評議会などから選出された委員で構成される。

その委員がエネルギーの有効利用、再生可能エネルギーの活用、資源保全の観点から応募プロジェクトを審査し、実現が可能で、世界中のあらゆる場所に適応可能なソリューションを提供するものに賞を与えてきた。

プロミネンスは、エネルギー効率が高く、公道での走行が可能な小型三輪電気自動車(EV)を開発し、それが評価され、今回の国別賞の受賞となった。代表の宮村智也氏は 「着手したのは2009年春でしたが、当時はこうした小さなEVに対する理解や認識はほとんどありませんでした。現在は1~2人乗りの小さなEVの導入機運が高まっており、我々の活動がそのさきがけとなれたこと、およびその主張が今回こうして評価されたことを大変光栄に思います」と受賞の喜びを話す。

実はプロミネンスは法人ではなく、長野高専のOBら10人ほどが集まった同好会のような組織で、休日に集まってEVを製作した。そのEVは1人乗りで、4時間の充電で最長125km走行できる。軽量化し、空気抵抗も減らし、より少ない電力で長く走れるように工夫したそうだ。

「このEVは個人が一つから入手可能な部品を、ごくありふれた工具を使って組み立てられていることがもう一つの特色です。現在、小型EV製作方法の書籍化のお話も頂いておりますので、チームとしてこうした小型EVのDIY手法を微力ながら広められたらうれしいです」と宮村代表は今後の抱負について話している。

《山田清志》

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