陸域観測技術衛星「だいち2号」大型アンテナの展開に成功

宇宙 テクノロジー
陸域観測技術衛星「だいち2号」大型アンテナの展開に成功
陸域観測技術衛星「だいち2号」大型アンテナの展開に成功 全 3 枚 拡大写真

2014年5月26日、JAXA 宇宙航空研究開発機構は、陸域観測技術衛星2号『だいち2号(ALOS-2)』の主要なミッション機器、Lバンド合成開口レーダーのアンテナ展開が正常に行われたと発表した。

だいち2号は、5月24日にH-IIAロケット24号機で種子島宇宙センターから打ち上げられた。打ち上げは予定時刻通りに行われ、予定の高度628キロメートルの高度に投入された。打ち上げ後の記者会見で、JAXA ALOS-2プロジェクトチームの鈴木新一プロジェクトマネージャは、衛星の太陽電池パネル展開が正常に進行し、太陽面を向いて予定通りに飛行していることを確認したと述べた。

その後、だいち2号の主要な観測機器、Lバンド合成開口レーダー「PALSAR-2(パルサー2)」のアンテナ展開が行われた。PALSAR-2は、2011年まで運用された陸域観測技術衛星「だいち」に搭載された合成開口レーダー「PALSAR」を高性能化したもので、「だいち」では10メートルだった分解能が1~3メートルに向上している。また、観測可能な範囲も拡大している。

PALSAR-2の大きな板状のアンテナは、衛星の打ち上げ時には5面に分かれて折りたたまれた”パッケージ”状態となっている。JAXAのアンテナ展開シーケンス画像では、まず火工品(火薬を使った部品)に点火して、衛星本体でパッケージを保持した状態から解放する。続いて、火工品を使って4番・5番パネルを解放、モーターでアンテナパネルを展開して第一翼の2面を展開。同様に第二翼の1番・2番パネルも火工品で解放、モーターで展開し、アンテナ全面が展開完了となる。今後は、衛星の姿勢制御などの機能を確立し、打ち上げ初期の重要な段階を終えて搭載機器の動作確認を実施。今年9月ごろから観測を始める予定だ。

《秋山 文野》

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