【INDYCAR 第8戦】シボレー勢が1-2-3…ホンダ最上位はパジェノーの4位、琢磨は18位

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佐藤琢磨は終盤、マシントラブルでストップ(写真は予選日)。写真:INDYCAR
佐藤琢磨は終盤、マシントラブルでストップ(写真は予選日)。写真:INDYCAR 全 8 枚 拡大写真

現地7日、米テキサス州フォートワースで開催されたインディカー・シリーズ第8戦決勝はエド・カーペンターが優勝、シボレーエンジン勢が1-2-3を独占する結果となった。ホンダ最上位は4位のシモン・パジェノー、佐藤琢磨は終盤にマシントラブルが発生するなどして18位。

第5戦インディ500以来、今季2度目のオーバルバトルであるテキサス・モーター・スピードウェイ戦は、約1.5マイルのコースを248周、約600kmのレース距離で争われる。明るいうちにスタートして、やがて暗くなるナイターレースでもあるが、比較的アクシデントの少ない流れで、燃費よりもタイヤの消耗によってピット戦略が決まってくる展開で推移していった。

カーペンター(#20 Ed Carpenter Racing/シボレー)はウィル・パワー(#12 Team Penske/シボレー)と優勝を争っていたが、最後のルーティンピットの際にピットレーン速度違反を犯したパワーがドライブスルーペナルティを食らったことにより、独走状態へ。カーペンターは最終盤、トップ同一周回最後尾の6位に落ちたパワーを周回遅れにする寸前にまで迫り、2位以降を10秒以上離した。ところが、残り7周ほどのところでフルコースコーションが発生する。ここでパワーと、ホンダ勢で唯一トップ同一周回に残っていたパジェノー(#77 Schmidt Peterson Motorsports)は隊列スロー走行中にタイヤ交換を敢行、首位と同一周回のトップ6というポジションを失わずに、ファイナルバトルを高い戦闘力で迎えられることとなった。

レースは残り2周で再開。タイヤの状態がいいパワーとパジェノーがトップ6のなかで順位を上げていく。しかし、首位カーペンターには届かず、パワーは2位、パジェノーは4位まで。カーペンターが逃げ切って、ドライバーとしての今季初優勝を飾った(自身のチームとしては今季2勝目)。パワーは2位に終わったが、シリーズポイントトップの座は確固たるものに。3位はファン・パブロ・モントーヤ(#2 Team Penske/シボレー)、5位スコット・ディクソン(#9 Chip Ganassi Racing/シボレー)、6位トニー・カナーン(#10 Chip Ganassi Racing/シボレー)という上位結果だった。

ホンダ勢はマシントラブルらしき状況が複数発生するなど、今回は辛い展開となっていたが、琢磨(#14 A.J. Foyt Racing)もトラブルに見舞われてしまった。最終盤のフルコースコーションのきっかけとなったのが、琢磨のマシントラブルだったのである。予選16位から、厳しいレース運びを強いられつつも13位までポジションを上げていたが、このトラブルでストップ、最終結果は18位だった。インディ500の19位の後は、これで3レース連続の18位だ。

「苦しい戦いだった」と琢磨はテキサス戦を振り返る。「時間の経過とともに気温も路温も下がり、マシンバランスも変化していくなかで、マシンをアジャストし、ポジションを少しずつ上げていった。でもタイヤの摩耗が激しく、各スティント後半の走りは厳しいものになっていた」。そして「最後にはトラブルが発生し、マシンに火災も起こってしまい、ストップするしかなかった」のである。

今季は全18戦で争われるインディカー・シリーズだが、3月末の開幕から8月一杯までの約5カ月で全レース日程消化という過密日程。連戦やダブルヘッダーも当たり前の状況下、今回の第8戦の後は中2週、レース間隔が空くこととなる。シリーズはここで前半戦終了というかたちだが、2度のポール獲得はあるものの決勝上位結果がなかなか得られない琢磨、そして対シボレー3連敗で今季対戦成績3勝5敗となったホンダ、シリーズ後半は双方の巻き返しに期待したいところだ。

約2カ月で10戦をこなす超強行軍の後半戦は、6月の最終週末、ヒューストン市街地コースでのダブルヘッダーからスタートする(第9戦決勝=現地28日、第10戦決勝=同29日)。琢磨は後半戦、そしてヒューストン戦に向けて、「今日のレースではまた多くのことを学べたと思うので、それらを今後のレースに生かしたい。次はチームのホームタウンでもあるヒューストン。いいレースを戦えることを楽しみにしている」と語っている。

《遠藤俊幸》

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