自動車メーカーの間で、環境に優しい天然素材を自動車の内装材などに活用する動きが強まっている。そんな中、米国の自動車大手、フォードモーターが、トマトの皮を自動車の素材に利用する計画を発表した。
これは6月10日、フォードモーターが明らかにしたもの。同社は、「ハインツ社と協力し、トマトの皮を使った自動車用のバイオプラスチック素材を開発する」と発表している。
ハインツ社は、1876年に米国で創業。トマトケチャップが有名で、その販売シェアは世界1位。トマトケチャップ以外にも、幅広く食品全般を手がけている大手企業。
フォードモーターの発表によると、トマトの皮に含まれる繊維を、自動車の内装用のバイオプラスチック素材として活用する計画。同社は、「植物に由来する素材を活用することは、石油資源の利用を少なくし、自動車が環境に与える影響を低減することにつながる」と説明する。
具体的には、ハインツ社がケチャップ製造の過程で、廃棄処分しているトマトの皮を有効活用。トマトの皮に含まれる繊維からプラスチックを作り出し、フォード車のワイヤーブラケットや各種収納部に使用できるかどうか、耐久性を確認していく。