大波乱で始まったレースは早くも全体の4分の1にあたる6時間を経過。2度目のセーフティーカーからレースが再開されて以降は大きなアクシデントもなく、順調に進行している。
注目のトップ争いは、7号車トヨタと2号車アウディが繰り広げてきていたが、3時間を過ぎたあたりから展開が少しずつ変わり始める。2台とは異なりピット作業のタイミングを遅らせる戦略をとっていた20号車ポルシェが逆転してトップに浮上。レースの主導権を握り始める。
これに気付いた両ライバル陣営はペースアップ。特に7号車の『TS040 ハイブリッド』を駆るステファン・サラザンは3分25秒台のタイムを何度か記録。ポルシェと比べて現時点で多くなっている1回分のピット作業にかかる時間をコース上で稼ぎ、4時間を過ぎたところで再逆転。再びトップの座を手に入れる。その後は2台が接近したマッチレースになるかと思われたが20号車ポルシェは予想外のペースダウンに見舞われ当初の予定よりも早めに5回目のピット作業を敢行。これで2号車アウディの先行を許し3位に後退。
結局、トヨタとアウディの一騎打ちに戻った格好となったが、今後も20号車ポルシェが燃料セーブなどをしていけば、最終的にはピット回数を減らすことができる。そうすれば、明日の夜明け時点では再びトップ争いに顔を出してくる可能性も十分に有り、この後の走りから目が離せない。
そして、6時間を目前にしたところでトップの7号車トヨタが7回目のピットイン。ドライバー交替が行われ中嶋一貴が乗り込み、コースへ復帰。いきなり3分24秒台のハイペースで走行を始め、一時は30秒にまで縮められていた2号車アウディとの差を46秒。ここから中嶋がどれくらいリードを広げるのか、楽しみだ。
この他の日本勢は、井原慶子が乗る50号車が総合18位(LMP2クラス11位)、中野信治が乗る70号車チーム・タイサンが総合35位(LMGTE-Proクラス9位)を走行中だ。
<スタート後6時間終了時点順位>
1位7号車トヨタ(88周)
2位2号車アウディ(+46.7秒)
3位20号車ポルシェ(+1分55秒)
4位1号車アウディ(+2分07秒)
5位12号車レベリオン(4周遅れ)