三菱自動車は6月19日、『デリカ』の動力伝達装置(トランスファ)およびエンジン制御用コンピュータ(エンジンECU)に不具合があるとして、国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出た。
対象となるのは、『デリカ』1車種で、2012年12月18日~2014年5月21日に製造された計1万2514台。
トランスファについては、オイルシール取付穴加工が不適切なため、オイルシールが抜けるものがある。そのため、オートマチックトランスミッションフルード(ATF)がトランスファへ流出し、ATF油圧が低下し、変速不良とともにエンジン警告灯、警告表示が点灯し、最悪の場合、走行不能に至るおそれがある。
全車両、トランスファを点検し、該当するものはトランスファを良品と交換する。
エンジンECUについては、制御プログラムが不適切なため、燃料ポンプの圧力調整弁が固着したと誤判定することがある。その場合、エンジン警告灯が点灯して出力が制限されるとともに、排出ガスが基準値を超過するおそれがある。
全車両、エンジンECUのプログラムを対策品に書き替える。また、燃料ポンプ吐出量の学習値をリセットする。
不具合発生件数はトランスファ関連が22件、エンジンECU関連が83件。事故は起きていない。市場からの情報により発見した。