フォードのハイブリッドMPV、燃費訂正…市街地と複合モードはプリウスαを下回る

エコカー ハイブリッド
フォードC-MAXハイブリッド
フォードC-MAXハイブリッド 全 3 枚 拡大写真

米国の自動車大手、フォードモーターが6月12日、米国で販売中の6車種の燃費データの誤りを認め、訂正した問題。これにより、競合車に対する燃費の優位性が、大きく揺らぐ結果になっている。

画像:フォードC-MAXハイブリッドとトヨタプリウスα

今回の燃費データの誤りは、フォードモーターの社内テストで判明。ハイブリッド車の『C-MAXハイブリッド』、『フュージョンハイブリッド』、リンカーン『MKZハイブリッド』、プラグインハイブリッド車(PHV)のフォード『C-MAXエナジー』と『フュージョンエナジー』、ガソリン車のフォード『フィエスタ』の合計6車種について、米国EPA(環境保護局)燃費の数値が、実際よりも高かった。同社はこれを、正しい燃費に下方修正する訂正を行っている。

6車種の中でも、トヨタ『プリウスv』(日本名:『プリウスα』)に対して、燃費性能の良さを売りにしてきたのが、小型MPVのC-MAXハイブリッド。C-MAXハイブリッドは2012年秋、米国市場で発売。フォードモーターは当初から、トヨタ プリウスαを競合車に見据え、C-MAXハイブリッドの燃費性能の優位性をアピールしてきた。その内容は、C-MAXハイブリッドの米国EPA(環境保護局)認定燃費が、市街地、高速、複合モードともに47マイル/ガロン(約20km/リットル)。競合車のトヨタ プリウスαに対して、最大で7マイル/ガロン(約3km/リットル)上回るというもの。

しかし今回、C-MAXハイブリッドは、2013年に続いて、2度目となる燃費データの訂正を実施。正しい燃費は、市街地40マイル/ガロン(約17km/リットル)、高速42マイル/ガロン(約17.8km/リットル)、複合モード37マイル/ガロン(約15.7km/リットル)と公表された。

トヨタプリウスαの米国EPA燃費は、市街地44マイル/ガロン(約18.7km/リットル)、高速40マイル/ガロン(約17km/リットル)、複合モード42マイル/ガロン(約17.8km/リットル)。

C-MAXハイブリッドはプリウスαよりも、市街地と複合モードの燃費で下回った。勝っているのは、高速燃費が2マイル/ガロンだけとなり、C-MAXハイブリッドのプリウスαに対する燃費の優位性は、大きく揺らぐことになる。

《森脇稔》

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