【スバル レヴォーグ 試乗】1.6リットル車と2.0リットル車、どっちを選べばいい?

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レヴォーグ1.6GT-S
レヴォーグ1.6GT-S 全 6 枚 拡大写真

6月20日より正式に発売されたスバル『レヴォーグ』。悩ましいのが、レギュラー満タンで1000km走れる1.6リットルにするか、あるいはハイオク仕様で圧倒的パフォーマンスを発揮する2.0リットルにするかの選択だ。どちらがベストなのかを、試乗を通して考えた。

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両車の大きな特徴は共にターボチャージャー車であることだ。しかし、試乗してみるとその効き出すタイミングが両車で大きく違うことを実感する。1.6リットル車はアクセルを踏み込んで少しずれたタイミングでターボ感を感じるのに対し、2.0リットル車は若干のズレは残っているものの、踏み込んですぐにターボによるパワー感が体感できる。排気量の差以上にパワーの出方が違うように感じたのだ。

ターボチャージャーは両エンジンともエンジン直下にある。そこからインタークーラー前の距離は結構長めであるため、当初はこれがターボの効き始めにズレを生じさせているのかも? と考えた。これについて、スバル技術本部パワーユニット研究実験第一部の小池康一氏の答えは意外なものだった。「ターボからインタークーラーへの長さは妥当なものと考えています。ラグを感じるのであれば、トランスミッションにCVTを使ったことが大きいと思います」というのだ。

小池氏によれば「ターボチャージャーの径は、少ない圧力でも俊敏に回ることを実現するため、1.6リットルには小径サイズのものを使っています。よって、エンジン自体は低回転でもすぐに十分なトルクが出るように設計されているのです。ただ、そのトルクを駆動力に伝えるCVTであるリニアトロニックが、一定のパワーを確保できるまでトルクをため込んでいます。これがパワーを実感できるまでのラグとなって感じるのだと思います」という。

一方で2.0リットルは低回転域からトルクがそのまま速度へと反映されていく。これについては、「2.0リットルもターボチャージャーもインタークーラーまで同じ距離がありますが、ユニットは2.0リットルエンジンの大トルクを十分に受け止められる大口径サイズを使っています。当然、回転の立ち上がりに時間がかかるわけですが、絶対的なエンジンのトルクを武器に1.6リットルよりも低回転域から太いトルクを出力できます。しかも、組み合わせるトランスミッションが構造こそ1.6リットルと同じCVTとはいえ、オートステップ切り換え制御を行うスポーツリニアトロニックの組み合わせ。エンジンからのトルク変化をきめ細かく受け止めて駆動力として伝えるため、全域に渡って加速時のリニア感として体感できるのです」と話す。

つまり、エンジンの基本的なパフォーマンスに違いはあるものの、それよりもトルクを感じるまでのラグが違って感じるのはトランスミッションによるところが大きいのだという。試乗してとくにその差を感じたのが、緩やかな上り勾配で軽く踏み込んだとき。発進直後に感じるトルクの出方に違いがあるのはもちろんだが、1.6リットルは踏み込んでから遅れてトルクが出てくるのに対し、2.0リットルは緩く踏んでいるときでもリニアにトルク感を実感できる。このジワッと踏み込んでいる時の差が結構大きいのだ。

一方、高速域に入ってクルージング領域に入ると両車の差はそれほど感じなくなる。80km/hあたりからの加速感は1.6リットルでも不満のない十分なパワーを実感できるし、さらに踏み込んでもストレスなくより高速域まで一気に吹き上がるリニア感も感じられる。市街地で感じた印象とは大きく異なるのだ。もちろん、2.0リットルは全域でトルクを感じられ、さらにその上の領域、レッドゾーンぎりぎりまで絶対的なパフォーマンスを発揮してくれる。ただ、維持していく上でハイオク仕様の2.0リットルと、レギュラー仕様の1.6リットルでガソリン単価の違いから来るトータルコストを考慮しての判断もしなければならない。

そんな状況を踏まえて結論を見出したのが以下のようなことだ。市街地走行や峠道を多くこなす場合は常に太いトルク感が出る2.0Lが良く、高速域でロングツーリングするなら1.6リットルの方がいいのではないか、ということだ。

一般に高速域をよく走る場合は圧倒的パフォーマンスの2.0リットルが良いと考えがちだが、むしろ高速を使ったロングツーリングが主体なら1.6リットルの方が燃費も良い分、メリットは大きい。とにかく1.6リットル車は「満タンで1000km走行」を謳っているだけに、アクセルのON/OFFが少なければ2.0リットル車を上回る燃費となるのは確実と思われる。それに対し、1.6リットルで市街地走行を多く走るとなれば、トルクが出てくるまでストレスを感じるかもしれないし、それがアクセルの踏み込みにつながって、結果として燃費にマイナスとなる可能性もある。

この点、2.0リットルは低回転から太いトルクが出るため、アクセルの踏み込み量は少なくて済む。もしかしたら市街地を多く走行する場合、数値上は2.0リットル車の方が良くなる可能性も十分考えられるのだ。ただ、どの領域でも走って気持ち良く走れるのは間違いなく2.0L車の方だ。乗り出し価格がナビ付きで400万円を超える2.0リットル車か、同じく100%免税となって350万円未満で済む1.6リットル車がいいのか。悩ましい選択になることに変わりはなさそうだ。

《会田肇》

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