公益社団法人自動車技術会は、9月2日~6日まで、「第12回全日本学生フォーミュラ大会」を開催する。それに先立ち、6月30日に行なわれたプレス発表会に横浜国立大学、上智大学、千葉大学のチームメンバーが出席した。
各大学のチームは、それぞれのマシンの特徴を説明。フレーム、ボディ、シャシーなどを独自にデザイン・開発。3大学とも二輪車のエンジンを搭載するという共通点がみられた。
横浜国立大学のチーム「YNFP」のマシンには、ホンダ『CBR600RR』の直列4気筒エンジンが搭載される。同チーム運営班の永渕恭佑さんは「初代マシンからの伝統のハイパワー4気筒エンジンをコンパクトな車体に搭載し、加速性能を高め、かつロングホイールベース、ワイドトレッドの採用によりコーナリング性能も向上させました」と述べた。
上智大学「ソフィアレーシング」のマシンに搭載されるのは、ヤマハ『WR450F』の単気筒エンジン。チームマネージメントリーダーの公塚現さん、「まだ実験開発中だが、今年はWRのエンジンにターボを装着する予定。これにより、高回転域のトルクを補い、ミッションも4速多段化し、ラップタイム向上を目指します」とコメントした。
千葉大学「CUFP」のマシンは、ヤマハ『YZF-R6』の直列4気筒エンジンを搭載する。チームシャシーリーダーの伊田征生さんは「昨年はターボエンジンで出場したが、エンジントラブルが起こりリタイアとなってしまいました。今年はそれをさけるため、自然吸気に戻し、新たに可変吸気システムを採用し、パワーを引き出します」と語った。
学生フォーミュラのマシンづくりは、レギュレーションは存在するものの、比較的自由度の高い設計が特徴。昨年の覇者は京都大学、今年はどの大学が栄光に輝くか注目だ。