法務省は、ICパスポートに搭載された顔画像を利用した出帰国審査での顔認証技術実証実験を成田空港と羽田空港で開始した。
実験は、一般の日本人旅行者を対象に、空港での顔画像の撮影・照合に協力してもらうもので、その結果を、顔認証技術活用による自動化ゲート導入の可能性を検討するのに利用する。
観光立国の推進や2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催に向け、日本人の出帰国審査を合理化し、外国人の出入国審査の迅速化を図ることが重要課題となっている。
ICパスポートは、顔画像が記録されており、旅券から読み出した顔画像と空港内の審査場で撮影した顔画像とを照合(認証)し、同一人性を確認する方法を日本人の出帰国審査に活用するため、実証実験を行う。
実証試験では、ICパスポートから読み出した顔画像と空港内の審査場で撮影した顔画像を照合して顔認証を実施するもの。実験参加の事前登録は不要。まず、旅券読取台でICパスポートを読み取らせるとともに、旅券読取台で顔画像を撮影してパスポートの画像と照合する。次にウォークスルーの形式で顔画像を撮影し、パスポートの画像と照合するというもの。実験終了後、通常の出帰国審査を受ける必要がある。
対象は満13歳以上の日本人でICパスポート保持者。成田空港は第1ターミナル北側上陸審査場と第2ターミナルビルR側出国審査場で実施する。羽田空港は上陸審査場と出国審査場で実施する。期間は9月5日まで。