トヨタ自動車は商用バン『プロボックス』と『サクシード』を12年ぶりに大幅改良し、9月1日から販売を開始すると発表した。今回の改良に伴い両モデルは外観、荷室ともに共通化された。
金森善彦チーフエンジニアは「もともと基本のところは同じだったが、フロントとリア周りだけプロボックスとサクシードを分けていた。しかし実際にお客さんの使われ方をみると、もうそんな違いが必要なくなってきていた」と説明。
さらに「やはり造り分けをするとそれだけのコストもかかるし、もともとサクシードはミディアムバン、プロボックスはコンパクトバンということでカテゴリーを分けていたので値段差もできていた。お客さんの層もそんなに変わらないので、合した方がお客さんも迷わずにすむし、売り手も売りやすいということもあって合わせた」と共通化した背景を明かす。
これにともなってサクシードの荷室長は旧型から20mm短くなり、最大積載量も450kgから400kgへダウンサイズすることになる。
金森チーフエンジニアは「旧型のサクシードも荷室の両サイドはプロボックスと一緒で、中央部だけ円弧上に後ろに伸ばしていた。このため四角い荷物を積むと、丸く伸ばしている部分がデットスペースになってしまって使いづらいという声もあって、プロボックスに合わせることにした。実際にその方がサクシードの価格も下げられるし、取り回し性も良くなる」と話していた。