第12回 全日本学生フォーミュラ大会…上智大学、単気筒ターボで軽さを武器に

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第12回 全日本学生フォーミュラ大会に向けて・上智大学
第12回 全日本学生フォーミュラ大会に向けて・上智大学 全 8 枚 拡大写真
2014年9月2日~6日の5日間にわたり、静岡県のエコパ(小笠山総合運動公園)で第12回 全日本学生フォーミュラ大会が開催される。主催は公益社団法人自動車技術会。

この大会は、自動車技術ならびに産業の発展・振興に資する人材の育成を目的で開催されている。車輛規則は、610cc以下の4サイクルエンジンを搭載した1人乗りのフォーミュラーカーを学生自らが作成。さらには、年間生産台数1000台を想定したビジネスモデルも企画立案する。

本大会に先立ち、8月4日から6日にかけて、富士スピードウェイ駐車場において、試走会が開催され、約40のチームが参加した。

日本で学生フォーミュラ大会が始まる以前から、アメリカ大会やオーストラリア大会などへ遠征していた上智大学は、今年のマシンについて、「フレームのねじれ剛性を高めるフルカーボンモノコックを採用している点や、軽量単気筒エンジンプラスターボチャージャーの採用だ」と特徴を挙げる。

単気筒エンジンを選択した理由について、「他校は4気筒で、重くてパワーを持て余しているのに対し、我々はパワーを失っても軽さで勝負する」とコメント。そして、「その軽さと相まって、エアロデバイスがとても効いてくるので、コーナーでの旋回スピードが向上し、直線での加速の落差を補ってくれるのだ」と述べ、「ねじれ剛性の向上、軽量単気筒、エアロデバイスそれぞれのパートが、お互いを補完し合うという、良いサイクルが生まれている」と完成度の高さをアピールした。

また、学生フォーミュラ大会は、速さだけではなく、商品性やコストの審査もある。「特に商品性では、見た目が良いモノでなければならないが、昨年のマシンはあまり良くなかったので、今年は、そこにも注力した。これまで塗装をせず地を見せていた部分も塗装するなど、ひとつのクルマとして、見た目がきれいな方がいいと判断し、商品力を挙げていく予定だ」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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