【アジアクロスカントリーラリー14】 4日目…三菱 アウトランダー PHEV、得意のSSで順位をジャンプアップ

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【アジアクロスカントリーラリー14】 4日目…三菱 アウトランダー PHEV、得意のSSで順位をジャンプアップ
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アジアクロスカントリーラリー4日目。タイ王国サケオを出発したラリー部隊はコンボイを組んで一路カンボジア国境に向かった。

カンボジアに入国すると今まで左側通行だった道路がいきなり右側通行に変わる。道路は舗装と未舗装が入り交じった状況。舗装路といえども大きな穴があるなど、決して路面じ状況はいいとはいえない。

サケオのホテルからSSスタート地点まで約80km、SSが約170km、SSゴールからホテルまで約20kmの計約270km。

カンボジア最初のSSは、超がつくほどの高速コースとなった。コンペティターは以前の経験からカンボジアが高速コーナーであることは予測していたが、今回はしばらく雨が降っていないことに加え、目を見張るような速度で道路の整備が進んでいることもあり、その平均速度は予測を上まわっていた。

大きなギャップが不得意なアウトランダーPHEVだが、フラットダートは得意とするコース。このチャンスを活かし、順調に追い上げたアウトランダーPHEVはこのSSで9位のタイムを出し、総合順位を11位にジャンプアップさせ、ゴールのアンコールワットに到着した。

日本ではラリーだけでなく、公道でモータースポーツイベントを開催するのはかなり大変なことだが、世界歴史遺産であるアンコールワットに多くのラリーカーが集合する様子は、カンボジアという国の懐の深さを感じさせてくれる出来事だった。

今日のラリーの進行について三菱自動車の開発本部技術企画部の田中泰男氏は「まったくトラブルレスで3日間のSSを終えていることが非常にうれしい。今日はPHEVのプログラムを変更して充電をしっかり行えるようにしました。これは加速時にモーターの力をめいっぱい使えるようにするためです。今日はタイのマッド路面を想定した足まわりでしたが、明日はフラットダートに合わせたセッティングに変更するので、さらなるタイムアップが可能となるでしょう。」と語った。

また三菱自動車開発本部EV・パワートレインシステム技術部の齋藤潤氏は、「ドライバーの好みに合わせてS-AWCのセッティングをいじっています。具体的には弱アンダーな特性をニュートラルに近づけるセッティングです。ですが、S-AWCだけでセッティングできることではないので、まずはハード面でしっかりとセッティングしてそれからS-AWCがフォローするという方式です。現状、ドライバーにも好評なセッティングとなっています」

明日のSSは今日とほとんど同じコースを逆回りで走る予定。各マシンともにフラットダート向けのセッティングに変更してくることが予想されるだけに、さらにハイスピード化したエキサイティングなものとなるのは必至だ。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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