テックサイ・リサーチ社の最新調査レポート「世界の2019年までのヘッドアップディスプレイ市場予測と将来性」では、世界のヘッドアップディスプレイ (HUD) 市場は2019年までに50億6000万米ドル(約5226億円)規模へ到達するであろうと伝えている。
HUDは、従来より防衛および民間機において航空機の安全性を確保するために使用されてきた。それに加え、自動車セクタでは車両速度、緊急警告サイン、運転者の視界1.8~2.0m内でのナビゲーション表示による使用などで成長をみせている。
航空機、ヘリコプター、陸上車などに対する世界的な需要の向上に伴った軍事費用の増加により、防衛セクタは市場の中で優位性を継続していくことが見込まれる。
2013年の収益において市場シェア2位を占めた自動車セクタもまた、今後3~4年間での著しい成長が見込まれており、さらには低~中級クラス車両への手ごろな価格のHUDデバイス搭載への需要が急速に見られていくと予測される。
南北アメリカは予測期間において世界のHUD市場での優位な状況を維持していくと予測されるが、中国、インド、インドネシアなどの新興経済国における大幅な成長によりアジア太平洋地域の著しい成長が見込まれている。
同社のリサーチディレクターKaran Chechi氏は「世界のHUD市場において、低価格でインタラクティブなピコプロジェクター ベースのHUDの導入が新しいトレンドとなりつつある。さらには、ホログラフィックディスプレイや立体ディスプレイ のような高解像度、高画質度の先進ディスプレイ技術への需要の高まりが今後5年間において市場シェアを著しく増大させていき、世界のHUD市場を促進させていくであろう」と述べている。