作業員死亡のMRT工事現場、監督おらず…マレーシア

エマージング・マーケット 東南アジア

クランバレー大量高速輸送システム(KVMRT)の工事作業員死亡事故が発生した当時、現場には現場監督のエンジニアがいなかったことが、職業安全衛生局(DOSH)による初期調査で明らかになった。ザ・サンやベルナマ通信が報じた。

事故は8月18日20時頃に発生。セランゴール州コタ・ダマンサラの1号線(スンガイ・ブロー~カジャン線)工事現場でコンクリート製の高架部分が落下し、下敷きになったバングラデシュ人作業員3人が死亡した。

事業主体のMRTトランジット・コープ(MRTコープ)によると、現場監督がいなかったにも関わらず作業員が作業にあたっていた理由や、作業を行う許可を誰が与えたのか、責任の所在などについて社内調査を行っている。

同社は下請けを含む全ての建設業者が安全基準に従っているかどうかをチェックする体制も作っている。同プロジェクトのプロジェクト・デリバリー・パートナーはMMCガムダとなっている。

今回の事故の犠牲者3人の家族には既に連絡が取られており、3人の遺体は22日にバングラデシュに送還される予定。MRTコープは21日夜に追悼行事を実施し、今後も作業員の本部で追悼式典を行う予定だ。

マレーシア建設請負業者協会(MBAM)は今回の事故を受け、2015年度予算案ではMRT工事の安全対策に多くの予算を割り当てるべきとの考えを示した。また、工事現場では全ての作業員がガイドラインに従って安全第一で行動すべきだと強調した。

千田真理子

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 分割式で取り付け簡単、MAXWINの金属製スノーチェーン「K-TIR08」発売
  2. 「5速MTを残すのは漢」新型スズキ『ワゴンR』に反響続々! デザイン統一にも「思い切ったな」
  3. 21世紀史上最高の快音マシン “レクサス LFA”が復活!V12のF1エンジンを搭載したF50も登場、ホットウィールの新製品が熱すぎるPR
  4. 日産、小型ミニバン『グラバイト』予告…2026年インド発売へ
  5. 三菱『デリカD:5』新型発売、価格は451万円から…SUVとミニバンが融合「三菱らしさ」武器に
  6. 驚くほど広がる後方視界、ホンダ「Nシリーズ」専用「リアビューミラー&カバー」が発売
  7. ホンダ『ステップワゴン』30周年記念車、マルチビューカメラなど快適装備を追加…409万8600円から
  8. マツダ CX-5 新型、最高評価の5つ星獲得…ユーロNCAP
  9. マツダ『CX-3』終焉は近い? ガソリンとディーゼル2種に集約、SNSではさまざまな考察飛び交う
  10. ヤマハファンのホタテ漁師必見!? 70周年カラーのサロマ湖向け漁船、2隻限定で発売
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る