古河電池と凸版印刷、紙製容器の非常用マグネシウム空気電池を共同開発

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古河電池と凸版印、紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池「マグボックス」を共同開発
古河電池と凸版印、紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池「マグボックス」を共同開発 全 1 枚 拡大写真

古河電池と凸版印刷は、世界初となる紙製容器でできた非常用マグネシウム空気電池「マグボックス」を共同開発した。12月中旬に古河電池から発売開始する。

災害時の最も重要な問題の一つに、携帯機器の電池切れによる情報の遮断がある。東日本大震災の被災地である福島県いわき市に立地する古河電池は、震災の経験を活かし、避難所などに設置して、簡単に多数の携帯機器へ電力を供給できる電源を凸版印刷と開発してきた。

非常用マグネシウム空気電池の「マグボックス」は、マグネシウムを負極物質、空気中の酸素を正極物質とし、水や海水を投入して発電させる電池。大容量で長期間保存可能で、非常時に水を入れるだけで、多くの携帯機器に電力を供給することができる。

負極に用いるマグネシウムは塩水に溶けやすく、原子が放出する電子の量も多いため発電効率が向上する。正極で酸素の反応を活性化させる触媒として従来はプラチナやレアメタルを使用していたが、古河電池の独自技術により、レアメタルを使用しない酸素還元触媒を使用することでコストを削減した。

また、マグネシウム空気電池は、外部の空気を取り入れるため、水密構造を維持して大型化するのが困難だった。古河電池と凸版印刷は、両社の既存技術を融合、電解液が漏れにくく、実用的な容量を確保する構造を実現した。

さらに、使い捨て電池として使用後の廃棄が容易となるよう環境に配慮した紙製容器を使用している。

古河電池は「マグボックス」の開発・製造・販売を担当し、凸版印刷が「マグボックス」の紙製容器である、セル外装材と外箱の開発・製造を担当する。

《レスポンス編集部》

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