【マツダ ロードスター 新型発表】ユーザーにもっとも近い自動車メーカーの開発陣は、喪章を付けて登壇

自動車 ニューモデル 新型車
【マツダ  ロードスター 新型発表】ユーザーにもっとも近い自動車メーカーの開発陣は、喪章を付けて登壇
【マツダ ロードスター 新型発表】ユーザーにもっとも近い自動車メーカーの開発陣は、喪章を付けて登壇 全 8 枚 拡大写真

マツダが4代目『ロードスター』のデザインを発表。このお披露目イベントにはインターネットで募集した2000人のファンが参加した。

じつは筆者は25年前に初代ロードスターを購入。10年を共に過ごしている。今回の4代目ロードスターには大きな期待があったので、同業者の方とふたりで正式なルートで応募してファンシートでワールドプレミアを楽しませてもらった。

まず、驚いたのはその入場方法。送られてきた入場券には整理番号が刻印されていた。入場門ちかくには100名ごとに区分されたブロックがあり、自分の整理番号に合致するブロックで待機するが、ブロック内での順番はそこにいる人まかせ。それでも混乱はまったくなかった。

さらに入場後、会場の席はすべて自由席。こうなると、通路に近い席から埋まってくが、通路側の人が気持ちよく足を引くのであとから入場した人が奥の席に入っていくのも容易。一連のプログラム終了後は座席の配置順に実車に近づいて見られる機会があったのだが、このタイミングでも一切の混乱はなかった。

イベントが開始され、レーザー光線が飛び交い、手渡された腕時計型の装置からもLEDの光が煌めくなか、開発者たちが登壇したが、彼らが着ている上着の左腕部分には喪章が付けられていた。おそらくは広島の土砂崩れで亡くなった方々へ哀悼の意を示すものだろう。華やかな席であえての喪章は、マツダ社員の広島に対する気持ち、日本に対する気持ちを感じられる行為だった。

イベント中、一貫してその雰囲気はアットホームなもの。ファンを大切にして、ファンにクルマを育ててもらったという気持ちを前面に押し出していた。しかしだからと言って、ファンに迎合したクルマ造りをしていない部分を感じることが多かった。というよりもファンが求めるベクトルの方向と、マツダ開発陣が進めるベクトルの方向にはズレがないことが感じられた。

一連のプログラムが終了した後、参加者は会場内に展示されたシャシーモデルやクレイモデルを見学することができたほか、開発陣との懇談が可能だった。懇談時、主要メンバーについてはメディアの取材は禁止。あくまでファンイベントとしてのコンセプトを貫き通した。

さらにイベントが終了した際。メディアには資料が渡されたが、ファンには記念品も渡す(メディアにはなし)という徹底ぶりであった。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  2. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  3. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  4. カワサキ『Ninja ZX-25RR』を日本初導入、価格は105万2700円 スタンダード版「25R」は廃止
  5. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る