ウェザーニューズは、日本初の機内持ち込み型ヘリコプター動態管理システム「FOSTER-copilot」が、内閣府の広域医療搬送訓練で各拠点の連携と迅速な医療搬送に活用されたと発表した。
同システムは、8月30日に南海トラフの巨大地震を想定して実施された「2014年内閣府広域医療搬送訓練」で、迅速な医療搬送に向けてドクターヘリ9機に搭載され、各拠点の円滑な連携と安全、効率的な運航判断に活用された。
訓練当日、前線の影響で九州南部を中心に雨となり難しい運航判断が求められる中、災害対策本部や、SCU(航空搬送拠点臨時医療施設)、基地病院などで、「FOSTER-copilot」によって取得された機体の位置情報と気象情報が、運航判断支援ツール「FOSTER-GA」上で一元的に表示され、医療搬送が可能な機体を迅速に選定、効率的な運航判断に活用された。
ウェザーニューズでは2014年春、「FOSTER-copilot」に双方向通信機能を追加し、ヘリコプター運航で長年の課題だった、飛行中の機体と陸上の運航管理間双方向コミュニケーションを実現した。これにより刻一刻と変化する気象状況や、目的地の変更など、リアルタイムのやり取りが可能となり、ヘリコプターの安全・効率運航に貢献するとしている。
この双方向通信機能は、今回の内閣府広域医療搬送訓練時に「FOSTER-copilot」搭載機のうち1機で活用され、災害時の情報伝達に有効であることが確認されたとしている。