マレーシアの電子工場で強制労働=米報告 「3分の1近くが被害」

エマージング・マーケット 東南アジア

マレーシアの電子産業で働く35万人の労働者の3分の1近くが現代の奴隷制とも言える強制労働に苦しめられているとする報告書が17日、発表された。

米国労働省が資金を提供して、途上国の労働問題を専門に扱う非営利団体、Veriteが実施したもので、これによるとマレーシアの電子産業の工場ではネパールやミャンマー、インドネシアなど低賃金の国からマレーシアに出稼ぎのために来た労働者が多く働いている。マレーシアの電子産業の規模は750億米ドル。

マレーシアにはサムスン電子やソニー、インテルなど米国や韓国、日本の大手電機メーカーが進出しており、フレクストロニクスやベンチャー・コーポレーション、ジャビル・サーキット、JCYインターナショナルなどがスマートフォンやコンピュータ、プリンターなどの機器向けの部品のサプライヤーとなっている。

Veriteは報告書の中で具体的な社名は言及しなかったが、マレーシア政府や電子産業の指針、マレーシアの人材あっせん会社が出稼ぎ労働者の賃金や労働条件などをコントロールしている実態を批判。マレーシアの電子産業において強制労働が起きていることは事実であり、多くの労働者が過剰な残業などの強制労働に苦しめられていると指摘した。

千田真理子

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  3. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  4. 新型『ムーヴ』『ステラ』のコーナリング性能を向上、ブリッツの車高調「DAMPER ZZ-R」シリーズ
  5. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  6. 日本初のクルマ専用「除湿剤」が登場、最長180日間快適に
  7. 「日本版より洒落てる」2026年モデルの米国版トヨタ『カローラ』発表に、日本のファンも注目
  8. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  9. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
  10. 「もう一つのBMW」が「BMW」に…アルピナの60年
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る