マレーシアの電子工場で強制労働=米報告 「3分の1近くが被害」

エマージング・マーケット 東南アジア

マレーシアの電子産業で働く35万人の労働者の3分の1近くが現代の奴隷制とも言える強制労働に苦しめられているとする報告書が17日、発表された。

米国労働省が資金を提供して、途上国の労働問題を専門に扱う非営利団体、Veriteが実施したもので、これによるとマレーシアの電子産業の工場ではネパールやミャンマー、インドネシアなど低賃金の国からマレーシアに出稼ぎのために来た労働者が多く働いている。マレーシアの電子産業の規模は750億米ドル。

マレーシアにはサムスン電子やソニー、インテルなど米国や韓国、日本の大手電機メーカーが進出しており、フレクストロニクスやベンチャー・コーポレーション、ジャビル・サーキット、JCYインターナショナルなどがスマートフォンやコンピュータ、プリンターなどの機器向けの部品のサプライヤーとなっている。

Veriteは報告書の中で具体的な社名は言及しなかったが、マレーシア政府や電子産業の指針、マレーシアの人材あっせん会社が出稼ぎ労働者の賃金や労働条件などをコントロールしている実態を批判。マレーシアの電子産業において強制労働が起きていることは事実であり、多くの労働者が過剰な残業などの強制労働に苦しめられていると指摘した。

千田真理子

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