BMW Mは、アレクサンダー・カラヨロヴィッチ氏を、新たに開発担当副社長に任命したと発表した。これにより、技術開発部門が新たな時代を迎える。
彼は、BMW Mの開発責任者を11年間務めたのち退任するディルク・ヘッカー氏の後任となる。ヘッカー氏はBMWグループに37年間在籍し、その豊富な経験と高性能車の開発で知られている。
BMW Mのフランシスクス・ファン・メールCEOは、長期にわたりBMW Mの開発をリードしてきたヘッカー氏の退任を惜しみつつ、カラヨロヴィッチ氏の起用に期待を寄せている。カラヨロヴィッチ氏は過去にBMW Mにて様々な管理職を歴任し、特に2017年から2020年にかけて「Xシリーズ」の派生車種やBMW『XM』のプロジェクトマネージャーを務めるなど、高性能ブランドの電動化に深くかかわってきた。
2021年1月から2023年5月まではBMW Mプロダクトラインの副社長を務め、その後BMWグループの開発部門で要求事項やコンセプト、ドライビングエクスペリエンスの統合に従事していた。今回、カラヨロヴィッチ氏はBMW Mへ復帰する形となる。
ヘッカー氏は1988年にBMWグループに入社し、2001年からはドライビングダイナミクスや車両開発の責任者を務めてきた。BMWドライビングエクスペリエンスの長期インストラクターとしての活動も併せ持ち、その情熱と専門性でBMW Mの成功を支えた。
ヘッカー氏のもとでBMW Mは全車種にわたり高性能モデルを開発し、市場での優れた販売実績と数々の受賞歴を重ねている。最新例として、BMW『M5ツーリング』は、日常走行での使い勝手の良さと卓越した運動性能を高く評価され、ドイツの権威ある「ゴールデンステアリングホイール」を上級/高級クラスの最優秀新車として受賞した。
今後もBMW Mは、伝統の走行性能と電動化技術の融合を推進し、高性能車市場での優位性を維持していく方針だ。




