ボルボ、S60/V60に戦略的価格の特別仕様車を投入

自動車 ニューモデル 新型車
ボルボ・V60 T4 R-DESIGN PLUS
ボルボ・V60 T4 R-DESIGN PLUS 全 16 枚 拡大写真

ボルボ・カー・ジャパンは『S60』『V60』シリーズに特別仕様『LUXURY EDITION』と『T4 R-DESIGN PLUS』を発表した。それぞれ安全装備等をふんだんに盛り込みつつ、ベース車両価格より約20万円安い価格設定で発売されている。

まずLUXURY EDITIONについて、同社コーポレート・コミュニケーション部の相良賢一さんは、「『S60』『V60』の「T4SE」をベースに、レザーシートとセーフティパッケージ、キーレスドライブ(キーレスエントリーシステム)を標準装備したクルマだ」と説明。

キーレスドライブは通常はオプション設定だ。その理由について相良さんは、「日本仕様として、車幅を狭くするためにメッキ仕様の薄いドアハンドルを作った。しかし、キーレスのユニットが中に入らないため、キーレスドライブをオプション設定にしている」と明かす。しかし、オプションで注文するユーザーが多いため、「特別仕様車では標準装備にした」という。実際の車幅は、標準で1845mm、キーレスが組み込まれたドアハンドル装着車は1865mmである。

「これらのメーカーオプションの総額は、約50万円にもかかわらず、ベースモデルの420万円より安い399万円(S60)と、419万円(V60)に設定した」

T4 R-DESIGN PLUSでは、「セーフティパッケージにプラスして、コンピュータープログラムを書き換えることで、20馬力、45Nm出力アップのポールスターパフォーマンスパッケージが組み込まれ、両方足すと41万円くらいのオプションになる。こちらも、ベースモデルよりも18万円安い459万円(S60)と、479万円(V60)にした」と相良さん。

S60/V60は登場から3年余りを経て、モデルライフとしては折り返しを過ぎたこともあるが、なぜこのタイミングと価格で特別仕様車を設定したのか。相良さんは、「クルマを販売する際、定価ではなく、何かしら特別な条件を提示することが慣習化しているのが現状だ。つまり、実際にお店に行って、商談に入ったお客様のみが値引きやオプションのサービスがわかり、そうでないお客様には知りえない情報になる。しかし、ボルボとしてはより多くの方に、いまであればレザーシート付で安全装備満載の仕様が(S60 LUXURY EDITIONでは)399万円で買えるということを伝えたい。特別仕様車として、かなり挑戦的な値付けをしており、反響があると思っている」と期待を語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『エクストレイル e-POWER』、338馬力デュアルモーターの「e-4ORCE」をインドネシア投入
  2. 内装はまるで「地中海のヨット」! VWが新型キャンピングカー『グランドカリフォルニア』発表へ
  3. ランボルギーニの新型スーパーカー、初のカスタマイズ仕様「ポルト・チェルヴォ」公開
  4. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  5. 【エンジン音あり】話題の新型ホンダ『CB1000F/SE』の“図太”直4サウンドを鈴鹿で堪能! ライポジ&足つきを最速チェック
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
  5. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
ランキングをもっと見る