「お客様の感動と夢を作ってきた」…GT-R開発責任者 水野和敏氏

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写真、左から、デザイナーの奥山清行氏、水野和敏氏、蛯原友里さん
写真、左から、デザイナーの奥山清行氏、水野和敏氏、蛯原友里さん 全 5 枚 拡大写真

日産『GT-R』の開発責任者を務めた水野和敏氏が9月30日、自動車業界への貢献者を表彰する「2014年度ジャパン・モーター・レーシング・ホール・オブ・フェイム」を受賞した。スイスの高級時計タグ・ホイヤーが主催。

受賞コメントの中で、水野氏は「必死になって、お客様の感動と夢を作ってきた。クルマというモノを作るのでなく感動という心を作るんだ、そんな思いでずっとやってきました」と話した。

同賞のデザイナー/エンジニア部門を受賞した水野氏は、2013年の退任まで、日産『GT-R』の開発を含めた全プロジェクト業務を統括、熱心なファンには”Mr.GT-R”とも呼ばれる存在となっている。

感動と夢を作り続けるきっかけについて、水野氏は「“水野さんクルマのことよく知っているけど、クルマって買う人のために作ってるんだよ”と言ってくれたハンディキャップを持つお客様がいて、有頂天になっていたエンジニアの心にクサビを打ってくれ、僕は変わることができました」と、若かった頃を振り返った。

その後の活動について、水野氏「レースでも勝とうと思ったことは一度もありません。富士スピードウェイを400km/hから80km/hに減速して第一コーナーに飛び込んでいく、この素晴らしさを見てもらいたい。この感動を、渋滞の中をお金を使ってやってくるお客さんにみせてあげたい、そんな思いで続けていたらチャンピオンを獲ることがことができた」。

「“300km/hでアウトバーンを通勤で使えるクルマを作りたい”といったときも、そのために僕は300km/hのテストの時には必ず煙草を吸ってテストしていました。案の定、ヨーロッパの老夫婦からは“水野さん、リタイアしたあとアウトバーンで300km/hで楽しめるクルマが出てくるとは思わなかったよ”と、お客さんの言葉を追いかけ続けていたから、いまこの場に立っているのかもしれません」と話した。

「これもお客さんやファン、クルマを作ってくれるみんながいたから」と感謝の気持ちを語った水野氏、最後に「僕の人生はこれから本当のクルマ作りに入ると思います」とこれからの意気込みを示した。

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