【マツダ デミオ 試乗】13S 6AT、他社にツメの垢を煎じて飲ませたいドラポジ対応力…岩貞るみこ

試乗記 国産車
マツダ・デミオ 13S Lパッケージ
マツダ・デミオ 13S Lパッケージ 全 20 枚 拡大写真

トヨタ『アクア』、ホンダ『フィット』のハイブリッド牙城にSKYACTIVで切り込む『デミオ』である。

それらとの差別化の第一で挙げているのは運転の楽しさ。その言葉通り、テレスコピック装備でハンドルの位置が適切になるドラポジの対応力は別格である。トヨタ、ホンダ、その他小さいクルマを作るメーカー技術者にツメの垢を煎じて飲ませたい。なんたってドラポジは運転の基本。楽しさだけでなく、安全運転や燃費走行にも欠かせない条件なのである。

納得のドラポジで操作するクルマの反応もいい。ディーゼルに話題が集まるけれど、エンジン単体が軽い分、ガソリンエンジンのクイックな動きといったら。特に感じるのは個人的に苦手意識の強い左コーナーでの挙動(右ハンドルだと左ボディサイドとの感覚がわかりにくい)。ハンドルをきったときに、ボディの鼻先がコーナーの奥へ奥へとぐんぐん入っていく感覚はたまらない。きった分だけ素直にぴたりと決まるコーナリングは、ハンドルを切りながら微調整する必要もなく、腹筋と腕力の弱い女性にはうってつけである。

燃費の数字を狙ったせいか、低速トルクはもう少しといった印象。特に20~30km/hあたりの加速が心もとなく、これで停車中のバスを一気に追い越せるのかと不安になるも、ふとシフトレバーの手前を見るとスポーツモードへの切り替えスイッチが(資料見ないで試乗してすいません)。これをちょこんと入れると、あらま、ぐいぐいと力強いトルクへと早変わりする。なんだ、これがあったのね。高速の合流など適所で使いこなせば、燃費&スポーティが堪能できる。

エアコン下の一番使う小物入れに電子機器系のジャックがわらわらあるのは、埃が気になる姑根性では気に入らないけれど、活用できる世代なら使いやすいんだろうな。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材中するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「ハチ公物語」「しっぽをなくしたイルカ」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。最新刊は「法律がわかる!桃太郎こども裁判」(すべて講談社)。

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