【CEATEC 14】慶大のセルフマッサージロボット、微妙な力加減を再現

自動車 テクノロジー ネット
左側のマスターアーム部(ハンド部)で操作し、右側のスレーブ部に動作を伝える。力覚フィードバックで、細やかな力の加減を伝えられる点が大きな特徴
左側のマスターアーム部(ハンド部)で操作し、右側のスレーブ部に動作を伝える。力覚フィードバックで、細やかな力の加減を伝えられる点が大きな特徴 全 4 枚 拡大写真

 慶応義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科のブース(桂研究室)では、医療・介護分野に利用できる6自由度のセルフマッサージロボットを紹介していた。これは、自分自身でアーム部(ハンド部)を操作して、肩などを押したり、こすったり、つまんだりする動作を再現することで、簡単にマッサージが行えるロボットだ。

 同研究室では、以前より場所にとらわれずに遠隔地から触覚を伝送できる技術を研究してきた。その技術をヘルスケア分野に応用したものが今回のロボットだ。マスター側のアームを操作すると、スレーブ側のアームが同期して動く。いわば高度な「孫の手」のようなイメージだが、単純な動きの再現だけでなく、力覚もフィードバックしているため、ロボットを自分の体のように操りながら、細やかな力加減を伝えられることが大きな特徴だ。

 マスター側からスレーブ側に伝えられる力は増幅して出力することも可能だ。またマスター側の1つの動作(1自由度)を、スレーブ側の2つの動作(2自由度)に変換することで、グリップ動作を単純に実現できる。人とロボットの機能をどのように割り当てるのか、ロボット動作をうまく座標変換することで実現したそうだ。コントロールに関しては、加速度制御の理論をベースにしている。制御の対象を力から加速度に変更することで、応答性がよく、ロバスト性に優れたコントロールを可能にした。

 インターネット経由で、遠隔地からのオペレーションも行える。たとえば、このロボットをケアセンターや自宅などに設置し、病院から専門医がリハビリをサポートしたり、抽出した動作をデータベース化して、専門技術として応用することで、個人にフィットしたリハビリやマッサージが提供できるなど、従来の概念にとらわれない新しい展開が期待できるという。

【CEATEC 2014 Vol.28】慶大のセルフマッサージロボット、微妙な力加減を再現

《井上猛雄@RBB TODAY》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  2. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  3. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  4. 新型『ムーヴ』『ステラ』のコーナリング性能を向上、ブリッツの車高調「DAMPER ZZ-R」シリーズ
  5. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る