海外に広がるガンダムビジネス…サンライズ宮河社長「チャレンジはS級タイトル」

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ガンダム35周年プロジェクトブース@Japan Content Showcase 2014
ガンダム35周年プロジェクトブース@Japan Content Showcase 2014 全 4 枚 拡大写真

10月23日よりいよいよ第27回東京国際映画祭が開幕する。アジアを代表する国際映画祭として毎年賑わうが、2014年の特徴はアニメ重視だ。「エヴァンゲリオン」シリーズで知られる庵野秀明特集など、注目の企画が多数用意された。
映画祭に先立って、21日より東京・お台場のホテル グランパシフィック LE DAIBAで始まった国際コンテンツ見本市のJapan Content Showcase 2014でもアニメの活躍が目立った。アニメ番組を海外に販売する各社のブースは大きな賑わいを見せていた。

なかでも会場の正面近くに設けられたガンダム35周年プロジェクトブースは目を惹いた。1979年に誕生したシリーズが日本を代表するプロパティとして国内外に拡大していることを紹介するものだ。
2014年に力が入っているビシネスセミナーもガンダムからスタートした。“「ガンダム GLOBAL CHALLENGE プロジェクト」と「日本国内と海外のガンダムのビジネス展開」について”と題して、一般社団法人ガンダム GLOBAL CHALLENGEからとして、サンライズ代表取締役社長の宮河恭夫氏が登壇した。ガンダムを巡る取り組み、今後の展開などを紹介した。

講演のテーマは、Japan Content Showcase 2014ということもあり、ビジネス面での取り組みが中心となった。このなかで宮河氏がとりわけ強調したのは「チャレンジ!」の言葉である。
ガンダムは2014年に35周年を迎えた。通常は作品やキャラクターの周年事業は振り返りが多い。しかし、むしろガンダムは未来志向で、40周年に向けて動くガンダムの実現に挑戦する「ガンダム GLOBAL CHALLENGE」で布石を打つ。お台場の実物大ガンダムは立っているだけで400万人が集った、これが動き出せば、もっと多く人が興味を持つに違いないと意欲をみせる。

確かにこれまでもガンダムビジネスは、世間を驚かせる試みが多い。『機動戦士ガンダムSEED』では、当時では画期的とされたテレビ放送直後のネット配信を行い視聴率向上と配信の活況を実現した。
『機動戦士ガンダムUC』では劇場でのBlu-ray(BD)販売、配信の同時スタートを実施した。当初は多くの抵抗もあったが、こちらも劇場の大ヒットと各メディアの成功を両立させている。劇場のBD販売は当初は1万枚、episode7では3万枚にもなった。また劇場チケットと同価格の1000円で行う配信も、episode7では最初の一週間で10万人、売上は1億円に達する。また前夜祭では12000円のセット料金で3000人を集めた。
こうした成功について宮河氏は、新しいことをする時に多くの人は、S級、A級タイトルを投入することをためらう、しかしS級タイトルでチャレンジでするのが重要と強調する。インパクトのある作品でこそ、インパクトのある施策が成立するというわけだ。

今後のアニメビジネスの方向性についてQ&Aで聞かれると、これまでの作品は映像ソフトなどの映像からの売り上げが8割程度の作品が多かったが、その比率を変える必要があると指摘する。これは先の『ガンダムUC』前夜祭にもつながっている考えかただ。理想的なかたちは、映像からの売上高が1/3、イベントから1/3、マーチャンダイジングが1/3だという。現在は『ラブライブ!』がこれに近いと話す。
一方で、映像を伝えるメディアでは、テレビは依然重要だ。テレビは安く、伝達能力が高いとの認識である。テレビから作品を発信し、多角的なビジネスに結びつける。そんな未来像が浮かぶ。

ビジネスはさらに海外に向かう。人気の中心は国内と見られがちな「ガンダム」シリーズだが、海外でも人気は高い。とりわけアジアでの人気は絶大だ。今後も積極的に展開をするが、そのためにはファンのニーズにいち早く応えること、そして違法配信対策のため、インターネットを通じた正規の海外配信は必須と、宮河氏は指摘した。
アジアに比べると弱いとされる欧米でのガンダム人気も、「『ガンダムW』や『ガンダム00』などの人気作はあった。北米では前向きな主人公だと人気になる」と、話す。ただし、米国用のガンダムの企画の可能性も考えたが、作品は作り変えるものでないとも述べた。

さらにフルCGアニメの可能性については、考えてないと話す。「日本ではハリウッドに追いつけないのでは。むしろガンダムは手描きの方向に向かう」と。
むしろ、可能性があるとすればこれが海外でのガンダムなのかもしれない。現在は許諾をしていないが、ハリウッドからのガンダムの映画化オファーは多数来ていると話す。今後、どうするかを決断する必要はあるともいい、ガンダムの未来はまだまだ未知数だ。いずれにしても、今後もガンダムから大きなチャレンジが続くのは間違いないだろう。
[数土直志]

海外に広がるガンダムビジネス サンライズ宮河社長「チャレンジはS級タイトルで」

《数土直志》

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