たこ焼きも高騰? エボラ急拡大で日本に影響が

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重要な食料調達先
猛威を振るうエボラ出血熱は、今やアフリカ大陸にとどまらず、欧米にも飛び火、世界的な脅威に発展している。その影響は、もちろん日本にとっても人ごとではない。

(画像はイメージ、Wikimedia Commonsより)

医療面の脅威のほかに、経済面の脅威として、日本企業に影響が出る可能性が高まっているのだ。カロリーベースの食糧自給率が4割を切る日本にとって、アフリカも重要な食料調達先だからだ。

チョコ、アイス、スイーツにも影響
世界保健機関(WHO)によると、エボラ出血熱の感染者は西アフリカを中心に8997人、死者は4493人に及び、11月上旬には感染者数が2万人を超える可能性があると警告している。

こうした状況の中で、アフリカから輸入する食材の価格が高騰傾向を示しているのだ。アフリカからの輸入でまず挙げられるのは、チョコレートの原料となるカカオ豆だ。

カカオ豆の輸入先は、西アフリカのガーナが80%を占める。国際ココア機関によると、9月のカカオ豆の取り引き価格は今年1月から13%値上がり。近年、最安値を記録した2013年3月と比較すると50%近い上昇となっている。

スイーツやアイスクリームに使うバニラビーンズは、アフリカ大陸南東のマダガスカルから80%を輸入。品薄が予想されるだけに引き合いが強く、価格高騰を招いている。原料高は、それを使った商品の小売価格にも跳ね返るため、日本国民の財布にも打撃を与えかねない。

タコやイカもアフリカからの輸入が多い食材だ。モロッコとモーリタニアからは冷凍タコの約75%を輸入しており、冷凍イカもこの2か国とセネガルからのものを合わせると、実に95%以上となる。

冷凍タコの価格は年初に比べて38%のアップ。ただでも小麦粉の価格が国際相場高騰と、円安による輸入コスト増で上昇している中で二重のショック。大阪など粉もん文化圏のソウルフードとなっている「たこ焼き」を注文したり、家庭でたこ焼きを楽しんだりすること自体、ぜいたくなことになるかもしれない。

《アフリカビジネスニュース》

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