『パズドラ』、3年目を迎え課金減少…ガンホーが打つ3つの対策

エンターテインメント 話題
大成功を収めた3DS『パズドラZ』。公式サイトによれば、その出荷数は150万本を突破したそうです
大成功を収めた3DS『パズドラZ』。公式サイトによれば、その出荷数は150万本を突破したそうです 全 4 枚 拡大写真

『パズドラ』の課金率が低下している――。スマートフォンアプリの王者『パズル&ドラゴンズ』を擁するガンホー・オンライン・エンターテイメントは、2014年12月期第3四半期決算説明会でそう発表しました。その状況を打破するため、ガンホーはこれからどんな手を打ってくるのか、現状をおさらいしつつ考えてみましょう。

課金率が多少落ちても王者の座は揺るがず
まず最初に述べておきたいのは、だからといって「パズドラももう終わりだな」などと言ってしまえるような状況にはまだまだ程遠いということです。課金率が落ちたとしながらも『パズドラ』は今もiPhone、iPadの両部門で売り上げランキング1位に輝いていますし、そのダウンロード数はついに3100万をも超えました。ですが、同作が配信開始となったのは2012年2月のこと。3周年が見えてくるころとなれば、多少は課金率も落ちてくるというものでしょう。

『パズドラ』はこれまでにも、3DSに『パズドラZ』、アーケードに『パズドラZ テイマーバトル』に『パズドラ バトルトーナメント』、スマートフォン用に『パズドラW』とさまざまな展開をしてきました。『パズドラZ』が約150万本の大ヒットとなったように、どれも個々のタイトルとしては成功したのかもしれません。ですが、これらのタイトルは本家『パズドラ』に(長期的な)利益をもたらすにはいたらなかった……とも言うことができます。

ライトユーザーをヘビーユーザーに育成?
スマートフォン版を全盛期のように盛り上げるには、スマートフォン版自身にテコ入れをすべきと判断したのか、ガンホーはこの事態を打破する施策をいくつかあげています。

■施策
・まとまった時間のプレイが可能になる「スタミナ回復時間の短縮」
・ゲーム内通貨を活用した「コインダンジョン」の実装
・高レベル帯ユーザーに向けた「チャレンジダンジョン」の実装

この施策を見て「あれ?」と感じた方もいるかもしれません。スタミナの回復時間が短くなったり、ゲーム内通貨で新たな遊びができたり……。そう、これらは見方によっては「今よりもさらに無料でタップリ遊べるようになる」ということでもあるんですね。ですが、ガンホーはこれを課金率を向上させるための手段として挙げています。

もちろん、ユーザーの母数が増えればそれだけ課金をしてくれる人の数も増えますので、そういう意味では無料でよりじっくりと遊べるようにするのも課金率の向上にはつながるかもしれません。ですが、今となってはユーザーの母数を増やすにも限度があります。そうなると、この施策の狙いはユーザー数増加よりも「ライトユーザーをヘビーユーザーへと育て上げる」ことなのかもしれません。

第3四半期決算説明会の資料には「2015年から"未体験の遊び"を提供」すると書かれています。『パズドラ』以外の人気ソーシャルゲームに目を向けてみると、最近は『ドリランド』や『ガールフレンド(仮)』のようにアニメ化されたり、『チェインクロニクル』や『テラバトル』のようにきちんと完結することを前提としたストーリーが用意されたりという変化が目に入ります。

『パズドラ』に登場するモンスターのように、『パズドラ』自身を究極進化させるための素材は一体何になるのでしょうか。年末から2015年にかけて『パズドラ』が拓こうとする新境地がどのようなものになるのかに注目です。

(C) GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.
(C) GungHo Online Entertainment, Inc. / Marvelous Inc.
(C) GungHo Online Entertainment, Inc. / SQUARE ENIX CO., LTD.
(C) MISTWALKER

『パズドラ』自身が究極進化!?課金率低下を解消する"未体験の遊び"とは

《蚩尤@INSIDE》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  2. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. 復活の『コブラ』販売へ、英ACカーズが米国市場に本格参入
  5. VW『ゴルフGTI』50年の歴史で最強、325馬力の「EDITION 50」発表
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
ランキングをもっと見る