気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2014年11月19日付
●衆院21日解散、首相表明、消費税10%17年春、来月2日公示、14日投開票、経済対策を指示 (読売・1面)
●銀幕支えた大スター、高倉健さん死去 (読売・1面)
●ソニー異例の大規模説明会、初の無配投資家の不安払拭狙う(読売・8面)
●燃料電池車いよいよ市販、トヨタ、来月15日走行性能も重視(読売・8面)
●経済対策2~3兆円検討、燃料費補助や商品券 (朝日・7面)
●タイ発戦略車激戦再び、三菱自が全面改良、トヨタは来年、世界へ輸出(日経・9面)
●タカタ巡る米公聴会、ホンダ米法人幹部出席へ、リコール台数多く (日経・18面)
●スクーターを7万台リコール、ヤマハ、タイヤ不具合(日経・42面)
ひとくちコメント
短い時間に「現在」、「過去」、「未来」のニュースに接して、何となく落ち着かない一日だった。「現在」とはいうまでもなく、安倍首相が、来年10月に予定されている消費税率10%への引き上げを1年半先に延ばすと同時に,衆院を解散し、12月14日投開票で総選挙に踏み切る意向を表明したことである。
きょうの各紙は1面トップで「21日解散首相表明、消費増税先送り『信を問う』、アベノミックスも争点」(朝日)などと、大きく報じたほか、社説などでも「安倍政治の信任が最大の争点だ」(読売)、「愚直な政治忘れたのか」(朝日)との論調で取り上げている。
紙面ではその「解散」の記事の横の準トップには「さらば健さん、不器用な男、一途に」(朝日)と、11月10日に83歳で死去していた映画俳優、高倉健さんを偲ぶ記事。ちなみに、18日の夕刊は1面トップで訃報を速報していた。各紙の社会面には「寡黙、哀愁、男の優しさ」(朝日)「銀幕に男の美学」(産経)「健さん寡黙に愚直に」(日経)などの見出しで評伝などを掲載している。
「網走番外地」「鉄道員(ぽっほや)」など生涯出演した映画は205本だったそうだ。「義理と人情」の世界に生きる銀幕の場面、場面を思い浮かべると、健さんが演じた役とセリフからはカッコよすぎるほどの男の生きざまを学んだような気がしたが、この年まで何一つ真似もできない自分の生き方を恥じるばかりである。
そして、ズバリ「未来」のニュースは、トヨタ自動車が12月15日から市販を開始する燃料電池車『ミライ』を発表したこと。発表会場となった東京・江東区の「日本科学未来館」には、700人を超える報道関係者が詰め掛けていた。
先日にはホンダも燃料電池車のコンセプトカーをお披露目した。関係省庁の来賓あいさつとともに、実現に向けての「夢」を明るく語っていたホンダに対し、トヨタは神妙な顔つきで「まだスタートラインに立ったばかり」(加藤光久副社長)などと説明。10年後とも20年後とも思える本格的な普及に向けては愚直に乗り越えなくてはならない多くの課題を背負った発表会だったことのが印象に残った。