小糸製作所は、ヘッドランプのハイビームとロービームを1つのLEDで切り替える「LED1灯式 バイ・ファンクション プロジェクタ」を開発、世界で初めて量産化に成功した。
従来、LEDヘッドランプのハイビームとロービームの機能は、個別のLEDユニットで構成していた。開発品は、両機能を1つのLEDで実現するため、これまでの光学系を刷新するとともにシステムをコンパクト化。ハイビームとロービームの機能を1つのLEDユニットに集約することに成功した。
開発品は、従来の1.6倍の明るさを持つ新規開発の高光束LEDと、超小型点灯回路をLEDユニットへ内蔵。さらに電動ファンとヒートシンクにより冷却性能を高めることで、従来のLEDユニットに比べ、サイズ縮小70%、軽量化60%を実現した。また、消費電力についてもLEDユニットを2つ使用する場合に比べ、約25%低減。LEDユニットの省電力、世界最小・最軽量を実現し、車の低燃費化、ヘッドランプ意匠の自由度向上に貢献する。
同社は、今回開発したLED1灯式バイ・ファンクションプロジェクタを「小糸標準LEDユニット」として位置付け、11月発売のトヨタ『プリウスα』への納入を皮切りに、今後世界各地域へ展開していく予定だ。