ナジブ首相、煽動法は廃止せず維持強化…サバ・サラワク州の自立的動きも牽制

エマージング・マーケット 東南アジア
マレーシアのナジブ・ラザク首相
マレーシアのナジブ・ラザク首相 全 1 枚 拡大写真

イスラム権威や政治、権力批判を封じ込めるために利用されているとして批判の多い「1948年煽動法」について、ナジブ・ラザク首相は「国家の安全保障のために維持されるべき」との考えを表明した。

煽動法見直しを行なうとのこれまでの発言を事実上撤回したもので、さっそく野党や人権団体などがナジブ首相への批判の声をあげている。

与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)年次総会の政策演説に立ったナジブ首相(UMNO総裁)は、「煽動法を維持するだけでなく、イスラムや他の宗教の尊厳を守るために強化する」と言明。党幹部や支持母体の非政府組織(NGO)などとの意見交換を通じて煽動法維持の結論に立ち至ったと説明した。

ナジブ首相は、煽動法を検討するに当たって「公式の主教としてのイスラムの尊厳を守るための条項がないこと、サバ・サラワク州の分離を求める動きを措置するための措置をとるべきとの2点を確認した」と言明。煽動法維持・強化に加えて、サバ・サラワク州の自立的な動きも法的に牽制していく考えを明らかにした。

伊藤 祐介

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. V4エンジン搭載の新型ヤマハ『YZR-M1』登場に、SNSでは「ビリビリくるぜ!」「男の子はこういうの好きだよねー」など反響
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. ホンダ『ヴェゼル』、新グレード「RS」先行予約開始…10月発売へ
  4. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  5. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
  6. メルセデスベンツ、3年間で40車種以上投入へ…次期『Cクラス』は2026年春生産開始
  7. 三菱『デリカミニ』新型、10月29日発売へ…196万4600円から
  8. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  9. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
  10. 東京港の廃鉄橋が復活!! 晴海鉄道橋が遊歩道に 9月19日から一般開放
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る