ナジブ首相、煽動法は廃止せず維持強化…サバ・サラワク州の自立的動きも牽制

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マレーシアのナジブ・ラザク首相
マレーシアのナジブ・ラザク首相 全 1 枚 拡大写真

イスラム権威や政治、権力批判を封じ込めるために利用されているとして批判の多い「1948年煽動法」について、ナジブ・ラザク首相は「国家の安全保障のために維持されるべき」との考えを表明した。

煽動法見直しを行なうとのこれまでの発言を事実上撤回したもので、さっそく野党や人権団体などがナジブ首相への批判の声をあげている。

与党第一党・統一マレー国民組織(UMNO)年次総会の政策演説に立ったナジブ首相(UMNO総裁)は、「煽動法を維持するだけでなく、イスラムや他の宗教の尊厳を守るために強化する」と言明。党幹部や支持母体の非政府組織(NGO)などとの意見交換を通じて煽動法維持の結論に立ち至ったと説明した。

ナジブ首相は、煽動法を検討するに当たって「公式の主教としてのイスラムの尊厳を守るための条項がないこと、サバ・サラワク州の分離を求める動きを措置するための措置をとるべきとの2点を確認した」と言明。煽動法維持・強化に加えて、サバ・サラワク州の自立的な動きも法的に牽制していく考えを明らかにした。

伊藤 祐介

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