三菱重工、リンゴ形状タンクの次世代LNG運搬船を開発…船幅維持しつつ搭載量16%増

船舶 企業動向
三菱重工が開発した次世代LNG運搬船「サヤリンゴSTaGE」(イメージ)
三菱重工が開発した次世代LNG運搬船「サヤリンゴSTaGE」(イメージ) 全 1 枚 拡大写真

三菱重工業は、次世代LNG(液化天然ガス)運搬船「サヤリンゴSTaGE」の開発を完了した。

次世代LNG船は、球形貨物タンクを搭載するMOSS(モス)方式の進化版である「さやえんどう」の次世代タイプで、リンゴ形状タンクの採用により船幅を変えずにLNG搭載量約16%増を実現する。ハイブリッド推進システムを採用することで「さやえんどう」から燃費効率を20%超、従来船比40%超改善した。

同社では今後、北米産シェールガスを安全、効率的に輸送する能力を強みに、LNG運搬船の戦略製品として積極的な受注活動を展開する方針。

「さやえんどう」が連続したカバー(さや)の中に、球形タンク(まめ)を搭載しているのに対して、新型船に搭載されるタンクは、上半球部分が下半球部分より膨らんだリンゴ形状をしていることから「サヤリンゴ」と名付けた。リンゴ形状タンクは、信頼性の高いMOSS型タンクを改良したもので、2016年初めにも運用開始が見込まれる新パナマ運河を通行可能な最大船型を開発するにあたって採用、LNG搭載量を効率的に増やすことに成功した。

「STaGE」はSteam Turbine and Gas Enginesの略称で、蒸気タービンとガス焚き可能なエンジンを組み合わせたハイブリッド2軸推進方式。「さやえんどう」に採用した独自の高効率再熱舶用蒸気タービン機関「MHI Ultra Steam Turbine Plant」(UST)と、ガス・油の両方を燃料にできる2元燃料ディーゼルエンジン発電設備、電気推進機関を搭載する。

エンジンの排熱をUSTで有効利用することでプラント効率を大幅に改善し、低速域から高速域まで高効率運航が可能な推進システムを目指した。

今回基本設計を終えたタイプは、全長297.5メートル、全幅48.94メートル、深さ27.0メートル、喫水11.5メートルで、リンゴ形状タンクを4基搭載する。LNGタンク総容積は18万立方メートルだが、輸送量ニーズに合わせてタンク総容積を柔軟に設定することが可能。

同社では、輸送能力と燃費性能に優れる「サヤリンゴSTaGE」の積極的な営業活動に取り組み、国内外のLNG輸送業界に貢献するとしている。

《レスポンス編集部》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. カワサキ『Ninja 1100SX』2027年モデル2車種を発売へ、カラー変更で刷新 178万2000円から
  2. フォロフライの商用EV「F11VS」、3人乗りミドルルーフ仕様を受注開始…荷室高150mm拡大
  3. ホンダ『ヴェゼル』次期型、2028年登場か!? 次世代ハイブリッド搭載へ
  4. シトロエン『2CV』が復活、265万円で2028年までに市販化へ…パリモーターショー2026
  5. フィアット『トポリーノ』に2台のワンオフ、スピードスターと4シーター登場…ジウジアーロらが制作
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  2. 物流のAI革命「ロジスティクス4.0」の先にある商用車の新ビジネス…ローランド・ベルガー 小野塚征志氏[インタビュー]
  3. インド国産化の進め方、事業の核の築き方【インド・新自動車大国の素顔】
  4. NITTANのエンジンバルブ技術、インドで実証へ…経産省グローバルサウス事業に採択
  5. CASE革命と電動化、次世代の自動車部品
ランキングをもっと見る