無限、電動バイク「神電 参」で見えた課題…出力アップによる“熱”をどうするか
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「2014年は優勝をすることができたが、マシンに対する課題は多い。新型でも引き続き軽量化に取り組む」と勝間田取締役は言う。しかし課題はこれだけではない。「神電 参でモーターの出力アップは出来たが、同時に“熱”に対する問題が顕著化している。これによって走行不能にはならないが、走行時のパワーに影響が出てしまう」(勝間田取締役)。
神電 参は風、水、油の3通りでマシンを冷却。モーターは油冷とし、インバータは水冷。そしてバッテリーなどには走行風を使う。そのため、マシンにはラジエターとオイルクーラーをそれぞれ装着している。「モーターパワーを上げれば、レシプロと同じように熱も大きくなる。マシンの限られたスペースをどう利用するか、これをクリアしなければならない」と勝間田取締役は語った。
2014年マン島TTレースでは、神電 参は目標平均速度115mphのところ、117mphを記録した。勝間田取締役は「2015年型は平均速度120mphを目指す」と意気込む。
《阿部哲也》