アンワル氏の称号剥奪、馬セランゴール州スルタンが決定

エマージング・マーケット 東南アジア

マレーシア・セランゴール州スルタン王室事務所は、野党連合・人民同盟(PR)をひきいるアンワル・イブラヒム元副首相(人民正義党=PKR顧問)の「ダトゥック・スリ」の称号を11月3日付けで剥奪したことを明らかにした。

スルタン個人秘書のモハマド・ムルニ氏は、同州首相の人事を巡って紛争が起きた際にスルタン権威に疑義を挟むような言動があったためと説明した。不可侵とされるスルタン権威を改めて内外に示す狙いがあるとみられる。アンワル氏は、セランゴール州スルタンより1992年に称号を受けていた。

同州与党のPKRは、カリド・イブラヒム州首相の後任人事で、スルタンの指示を無視して候補者に妻であるワン・アジザ氏の名前だけ提出した。最終的にこれに難色を示したスルタンがPKRのアズミン・アリ副党首を指名して一応は決着したが、PKRは「最大の遺憾の意」を表明。立憲君主制のシステムを損なうものであり、議会制民主主義のルールに反したものだと批判した。

アンワル氏は、「称号は1992年に現スルタンの父より授かったもので、自分から願ったものではない」と冷ややかな反応。PKR顧問として同州政治にこれからも奉仕していくと述べた。

なおアンワル氏はセランゴール州以外にもパハン、マラッカ、ペナン州など8州から「ダトゥック・スリ」の称号を受けており、同氏はこれまで通りに称号を付けて名乗ることになる。

伊藤 祐介

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