【トヨタ エスクァイア 車いす仕様車 試乗】“こうだといいね”がすべて叶えられた…島崎七生人

試乗記 国産車
トヨタ エスクァイア 車いす仕様車 & ウェルチェア
トヨタ エスクァイア 車いす仕様車 & ウェルチェア 全 7 枚 拡大写真

『エスクァイア』にも設定される福祉車両。なかでも介護の現場で必要とされる「車いす仕様車」は、広く活用される車両のひとつだ。

実は2014年3月に『ヴォクシー』の同型車を本サイトでも試乗取材。このとき車椅子の試乗で、他の同乗者より視線が座布団1~2枚分高くなること、そのぶん頭の横揺れが増えること、車椅子用のシートベルトの装着がやや手間なことをレポートした。

が、新開発のクルマ椅子「ウェルチェア」で、それらがすべて解決されていたのである! 写真も撮影しておいたが、新しい「ウェルチェア」では座面後端を100mm下げ、背もたれの角度も9度から24度に、さらに座面角度も通常の3度から18度に。こうすることで同乗中の視線が落ち着き、頭がより揺さぶられず、身体のホールドも高まったことを実際の“同乗試乗”で実感。

さらに椅子のタイヤが大幅に小径化されたため、例のシートベルトの装着も、車輪のリムの間を通す等の手間なく、通常のシートベルトのようにダイレクトに車椅子の乗員の腰にまわして装着できる仕組みになった。もちろん車椅子メーカーとトヨタの共同開発のため、50km/hの正突にも耐える強度(20G)も確保した設計という。全体のデザインも軽快かつスマートだし、とても「いいね!」である。

車両側の魅力は『エスクァイア』でも同様。スロープの角度は“ひと桁台”の9.5度で、乗降時のスムースさに貢献(日産『セレナ』は10度、『NV200』は11度だそう)。その優しい傾斜を実現に採用するエアサスペンションも、油圧ポンプ式に対し、作動音が静かなメリットをもつ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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