【ミシュラン X One】455タイヤでは初となる2軸ダンプセミトレーラー登場

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シングルタイヤ化した2軸ダンプセミトレーラー
シングルタイヤ化した2軸ダンプセミトレーラー 全 13 枚 拡大写真

ミシュランタイヤが主催した「X One」装着の新車納入報告会では、国内初となるシングルタイヤのダンプセミトレーラーが披露された。製作したのは東邦車両だ。

東邦車両は、群馬県の産業廃棄物処理事業者である貴の発注とミシュランタイヤの協力を得て、2軸ダンプトレーラーに455/55R22.5サイズのX Oneを装着した。X OneはISO対応のハブならばダブルタイヤの車両でもそのまま交換は可能だ。荷重性能や車幅の規定を満たせば車検も通せるが、ダンプトレーラーなど特装車の場合、ブレーキ性能など追加データがなければ車検対応とならない。

東邦車両 北関東支店 支店長の生富一郎氏は、車検に必要なデータを採るため、JARIのテストコースを3日間借り切って、製作した2軸のダンプセミトレーラーを持ち込んで試験を行ったという。満積載状態での制動試験や旋回性能などさまざまなデータを計測した。その中で、幅広のシングルタイヤ(X One)は、ダブルタイヤに比べて停止状態での安定性が高いこともわかったそうだ。

クレーンなどはアームを地面に固定させるが、ダンプはタイヤで停止した状態で荷台を操作する。積んでいる物、ダンプする場所によっては危険な作業となる。このとき、ダブルタイヤよりシングルの方が車体や荷台の動きが安定するという。停止時は安定するが、旋回時やバックなどはダブルタイヤより操作が楽になるというのもシングルタイヤの特徴だ。

披露された2軸ダンプセミトレーラーのオーナーである貴は、シングルタイヤの経済性や操作性を評価し、積極的にX Oneを採用している企業でもある。貴によれば、燃費は9~10%向上し、タイヤの購入費用、メンテナンスコストは40%くらい下がるという。懸念されるパンクも実際にはむしろダブルタイヤより少ないという。燃費効果を得るには、アルミホイールとの併用や投資が必要だが、トレーラー部のタイヤ交換は劇的に減るため、2年で回収できるという。

《中尾真二》

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