ボーイング、787でバイオ燃料「グリーンディーゼル」を使用したフライトテスト実施

航空 企業動向
787型エコデモンストレーターにバイオ燃料「グリーンディーゼル」を使用してフライトテストを実施
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ボーイングは、バイオ燃料「グリーンディーゼル」を航空燃料として使用した世界初のフライトテストを実施したと発表した。

フライトテストは、『787』がベースのエコデモンストレーターを使用し、左エンジンにグリーンディーゼル15%、既存のジェット燃料85%混合した燃料を使用した。

グリーンディーゼルは、植物油や使用済み食用油、廃棄用動物性油脂から製造されるもの。2011年に承認されたHEFA(バイオ合成パラフィンケロシン)航空バイオ燃料と化学的に類似している。

ちなみにグリーンディーゼルは、地上輸送車用に使用されている「バイオディーゼル」とは化学的に異なる。

グリーンディーゼルは、米国、ヨーロッパ、アジアで8億ガロン(30億リットル)の製造能力があり、世界の航空市場で必要とされる航空燃料の最大1%を供給することが可能。卸売価格も、米国政府の奨励インセンティブ込みで1ガロン当たり約3ドルと、石油系航空燃料と比べても競争力のある価格となっている。

787型エコデモンストレーターでは、25種以上の新たなテクノロジーをテストしており、グリーンディーゼルによるテストフライトもその1つ。ボーイングのエコデモンストレータープログラムでは、運航効率性の向上、騒音の軽減など、環境性能を向上させる最新テクノロジーの採用や手法、テストを促進している。

今回、787型エコデモンストレーター用にグリーンディーゼルを供給したフィンランド系Neste Oilでは、製造から燃焼までに排出する二酸化炭素量が化石燃料と比べて50~90%削減することが可能と試算している。

今回のフライトテストは、米国連邦航空局、ロールスロイス社、プラット&ホイットニーとの連携によって実施され、EPICアビエーションがテストフライト用に燃料を混合した。

《レスポンス編集部》

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