サバ州東部武装グループにより誘拐された中国系マレーシア人のチャン・サイチュインさん(32)が10日、フィリピン南部のジョロ島で177日ぶりに解放された。
カリド・アブ・バカル警察長官によると、チャンさんはラハド・ダトゥに近いクナにある養魚場で6月16日未明、ホロ島やミンダナオ島のサンボアンガなどを拠点とするイスラム過激派組織、アブサヤフにより誘拐された。その後、解放に向けた交渉がマレーシア側と行われていた。解放された チャンさんは妻と再会し、健康診断のためサンダカンの病院に送られた。
サバ州センポルナ沖のマブール島で7月12日夜、海上警備にあたっていた警察官が武装グループの襲撃を受け、誘拐されたザキア・アレイプさん(31)は拘束されたままとなっており、解放に向けた交渉が行われている。
4月2日にはサバ州南西部センポルナ沖の水上リゾート「シンガマタ・リーフ・リゾート」で、中国人観光客らが武装グループに誘拐される事件も起こっている。中国人女性観光客、高華贇さん(29)とフィリピン人女性従業員のマーシー・ダヤワンさん(40)は5月30日、フィリピン南部のホロ島で無事解放された。