【新聞ウォッチ】タカタ、間違いだらけの社長交代…“発表文2枚”で記者会見なし

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タカタのエアバッグリコール対象となっているホンダ アコード(資料画像)
タカタのエアバッグリコール対象となっているホンダ アコード(資料画像) 全 1 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2014年12月25日付

●第3次安倍内閣発足、アベノミクス最優先(読売・1面)

●年間1000万台トヨタ突破へ(読売・2面)

●リコール収束見えず、タカタ社長退任究明進まぬまま(読売・10面)

●エコカー減税基準厳しく、税制改正方針、取得税と重量税(朝日・7面)

●ナッツ事件前副社長の逮捕状請求、大韓航空(産経・2面)

●タイ自動車生産14%減、11月、17カ月連続マイナス(日経・9面)

●車海外生産11月10カ月ぶり減、国内8社アジア低迷(日経・12面)

ひとくちコメント

欠陥エアバッグ問題で大揺れの自動車部品大手、タカタのステファン・ストッカー社長が突然退任し、代表権のない取締役に降格したという。創業家の高田重久・代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)が社長を兼務する。

スットカー氏は、独部品大手ボッシュの日本法人トップを経て、2013年6月にタカタの社長に就任。創業家以外で初の社長で、しかも外国人社長ということでも話題になった人物だ。社長交代については「本人からの申し出があった」そうで、「エアバッグ問題は会長と社長の2人で対応してきたが、当社の最優先事項であることを踏まえ、一元化する必要があると判断した」と広報は説明している。

きょうの各紙も「2014年のグループ世界販売1000万台超え」が確実になったトヨタ自動車の記事よりも「タカタの社長交代」を大きく取り上げているが、中身は手厳しい。

例えば、読売は経済面のトップ記事で「リコール収束見えず、究明進まぬまま」というタイトルで「社長交代と幹部報酬カットを発表したが、発表文を2枚出しただけだった」と、この場に及んでも記者会見も開かないことに言及。東京も「説明責任を果たさないままのトップ交代に消費者などからの批判が強まりそうだ」と報じている。産経も「社長が退いても問題は山積したままで、高田会長の経営責任が問われている」と伝えた。

幼いころに口ずさんだ童謡に「出て来い、出て来い、池の鯉」という歌があったが、読者に本音を伝えるメディアも「出て来い、出て来い、タカタの会長」と歌いたくなるだろう。もっとも、公の場に顔を出せば「まな板の鯉」になって、集中砲火を浴びることになるだろうが…。

《福田俊之》

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