CIMBグループ、RHBキャピタル、マレーシア・ビルディング・ソサイエティ(MBSB)の3行は14日、合併に向けて行なっていた交渉を断念したことを正式に明らかにした。
3行が共同で発表した声明によると、現在の経済情勢を考慮した結果で、最終的に合併による付加価値を産みだすことが期待できなかったという。CIMBのザフルル・アジズ最高経営責任者(CEO)は、すべての株主に対する価値創出を産むところまで達することができなかったと言明。RHBのケリー・カム社長は、今後は自身のフランチャイズ強化に注力すると述べた。
本計画では、格下のRHBキャピタルが格上のCIMBを買収する形で行われ、イスラム銀行部門については、MBSBの下で統合することになっていた。実現すれば総資産額が6,137億リンギとなり、マラヤン・バンキング(メイバンク、5,780億リンギ)を抜いて国内トップとなり、また国内最大のイスラム銀行が誕生するはずだった。しかし合併計画については、格下のRHBキャピタルが格上のCIMBを買収する形での合併への不満の声が上がったほか、従業員積立基金(EPF)が議決権行使を阻止されたことなどで暗雲が漂っていた。