常磐線の原発事故不通区間、1月31日から代行バス運行

鉄道 企業動向
常磐線のいわき~岩沼間。福島第一原発事故の影響で運転を見合わせている竜田~原ノ町間は1月31日から代行バスの運行が始まる。
常磐線のいわき~岩沼間。福島第一原発事故の影響で運転を見合わせている竜田~原ノ町間は1月31日から代行バスの運行が始まる。 全 1 枚 拡大写真

JR東日本水戸支社は1月22日、福島第一原子力発電所(福島県大熊町・双葉町)で発生した事故の影響で運転を見合わせている常磐線竜田(楢葉町)~原ノ町(南相馬市)間46.0kmで、代行バスを運行すると発表した。1月31日から1日2往復運行する。

竜田~原ノ町間は、2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響で線路流出や駅舎損壊などの被害が発生。さらに近隣の福島第一原発が津波による炉心溶融事故を引き起こしたため周辺一帯が立入りできない状態となり、運転を見合わせている。

同区間は現在、途中の夜ノ森・大野・双葉各駅が帰還困難区域内だが、富岡・浪江・桃内・小高・磐城太田各駅は避難指示解除準備区域に移行している。また、常磐線に並行する国道6号は2014年9月15日から、自動車で通過する場合に限定して通行規制が解除されたため、JR東日本は代行バスの運行準備を進めてきた。

代行バスは国道6号を通行し、途中駅には停車しない。所要時間は1時間10~25分で、運行本数は下りが竜田9時35分発~原ノ町10時50分着と竜田20時10分発~原ノ町21時20分着の2本、上りが原ノ町6時50分発~竜田8時15分着と原ノ町16時50分発~竜田18時15分着の2本となる。

バスは帰還困難区域を含む福島第一原発20km圏内を通行することになる。水戸支社は代行バスの乗務員に線量計を携帯させ、「実際に走行している地点の車内での空間線量率と合わせ、1回通行するに当たっての被ばく空間線量率を測定」するとしている。

内閣府原子力被災者生活支援チームが2014年9月に発表したところによると、国道6号の避難指示地域の南端から北端までの距離は42.5km。この区間を40km/hの速度で通行する場合の被ばく線量は1回あたり1.2μSvという。

《草町義和》

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