【フォード マスタング 試乗】実は伝統の4気筒、野生の持ち味は普遍…森口将之

試乗記 輸入車
フォード マスタング 50イヤーズエディション
フォード マスタング 50イヤーズエディション 全 18 枚 拡大写真

長い歴史を持つクルマのモデルチェンジに立ち会うと、僕たちは必ず前のモデルと比べてどうかを気にする。デビュー51年目を迎えたフォード『マスタング』もそうだった。

【画像全18枚】

新型マスタングは、2.3リットル直列4気筒ターボの「エコブースト」エンジン搭載が話題となっている。でも4気筒マスタングはこれが初ではない。2代目「マスタング2」には当初から存在したし、3代目は5リットルのV8と同等のパワーを出す4気筒ターボを用意。スポーツモデルに積まれた。2.3リットルという排気量を含めて、伝統のメカニズムなのだ。

最高出力は314ps、最大トルクは44.3kgmと、2.3リットルとしてはかなりハイレベル。おかげで1660kgのボディをかなりダイナミックに加速させてくれる。しかも自然吸気の大排気量のようにフレキシブルでもあるので、マスタングらしいゆったりクルージングも似合う。回転感も4気筒としてはスムーズだ。

そのときの音はV8とは違うけれど、サラッとしていたV6と比べれば、かなり野性的な唸り。マスタングに影響されて生まれたトヨタの初代『セリカ』など、1970~80年代の国産4気筒スポーツモデルを思い出した。

歴代初の4輪独立懸架サスペンションと、屈強なモノコックボディの組み合わせは、これまでのマスタングとは別次元の乗り心地を示す。固めながらちゃんと動いてショックを吸収する、今風のフィーリング。ヨーロッパフォードの『フィエスタ』に似ている。

一方のハンドリングは、電動パワーアシストとなったステアリングは自然な切れ味だし、身のこなしは後輪駆動らしい素直なものだが、動きは全般的におおらか。しかしアクセルを強めに踏み込めば、いとも簡単にリアがスライドする。

レベルが低いと評価する人がいるかもしれない。でもフォードジャパンの人に聞いたら、あえてこうしているのだという。変わったのは時代の要請に応えるための部分だけであり、キモは不変。ブレないモデルチェンジだった。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

森口将之|モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト
1962年東京都生まれ。自動車専門誌の編集部を経て1993年に独立。雑誌、インターネット、ラジオなどで活動。ヨーロッパ車、なかでもフランス車を得 意とし、カテゴリーではコンパクトカーや商用車など生活に根づいた車種を好む。趣味の乗り物である旧車の解説や試乗も多く担当する。また自動車以外の交通 事情やまちづくりなども精力的に取材。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。

《森口将之》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ノア/ヴォクシー』次期型、予想CGだけではわからない…9月のスクープ記事ベスト5
  2. 日立建機、マルチブーム仕様解体機を受注開始…最大作業高さ28m
  3. トヨタ『カローラスポーツ』次期型はどうなる? 5ドアハッチバックを残す理由
  4. ホンダ『CB400スーパーフォア』販売の出足は快調だが、試乗では?…9月のモーターサイクル記事ベスト5
  5. 電動軽トラック、フォロフライ『FKT』の魅力は?…9月の新型車記事ベスト5
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【全文PDFプレカン】日産自動車 長期ビジョン発表会
  2. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  3. ポルシェはなぜブガッティを手放した? 10億ユーロで売却、選択と集中へ
  4. タイヤ整備向け記録・管理アプリ「e-整備TIRE」、ナンバープレート撮影で車両データを自動取得…KTCが10月提供開始
  5. 【ホンダ スーパーワン】CMFで“刺激”表現、『N-ONE e:』との同時開発だからこそできた差別化とは
ランキングをもっと見る