【F1】王者メルセデスが2200km走破、マシンの信頼性を見せつける…ヘレステスト

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
メルセデス『F1 W06 Hybrid』
メルセデス『F1 W06 Hybrid』 全 14 枚 拡大写真

2月1日から4日間に渡ってスペインのヘレスサーキットで開催されたF1プレシーズン合同テスト。昨年の王者メルセデスは『F1 W06 Hybrid』で2284kmを走破。新マシンの高い信頼性を証明するテストとなった。

【画像全14枚】

昨年は予選・決勝ともに圧倒的な強さを見せ19戦中16勝を記録したが、実際にはメカニカルトラブルで数レースはリタイアを余儀なくされている。今年は速さの前に“強さ”に磨きをかけるヘレステストとなったようだ。

1日目と3日目にニコ・ロズベルグ、2日目と4日目は昨年チャンピオンに輝いたルイス・ハミルトンがテストを担当。4日間通してベストタイムではフェラーリ勢に及ばなかったものの、ライバルを大きく上回る516周。およそ7.5レース分にあたる2284.8kmも走破。好調だったフェラーリは348周で総距離は1540.9km、ザウバーは389周(1722.4km)だった。

また各チームの走行距離を見ていくと、意外と走り込めなかったと言えるのがレッドブル。2日目にはダニール・クビアトが一つしかなかったフロントウイングを破損してしまい、満足に走れなかった他、最終日にもERS(エネルギー回生システム)のトラブルでストップするなど、4日トータルで166周、735.0kmに留まった。ホンダの新しいパワーユニットを搭載するマクラーレンは懸念していた初期トラブルの発生が続いたものの後半に周回を重ね79周、349.8kmを走破している。

各チームにタイヤを供給するピレリの発表によると、一番多く連続周回をしたのもメルセデス勢。初日にロズベルグがハードタイヤで42周連続で周回。この他にテスト用で持ち込まれたプロトタイプ用のハードタイヤでは34周、ミディアムタイヤでは29周を連続で走破。しかも初期トラブルが出やすいと言われている新マシンでのテスト初日で、これらのロングランを難なくこなした。

最終日のテストを終えたハミルトンは「このクルマのパフォーマンスについて多くを語ることができないが、不安要素は感じられない。これは良い傾向だと思う。今日(テスト4日目)の117周も比較的簡単にこなせた印象。次のバルセロナテストが楽しみだよ」と、フェラーリ勢の先行も全く気にしていないかのようなコメントを発表している。

最初のテストからラップタイム以上に、ライバルに差をつけたメルセデス勢。2連覇に向けての足がかりは着々と構築されつつあるようだ。次回のバルセロナテストでも彼らの動向から目が離せない。

2015 F1ヘレステスト チーム別総周回数/総走破距離(筆者調べ)
メルセデス(516周/2284.8km)
ザウバー(389周/1722.4km)
トロ・ロッソ(353周/1563.0km)
フェラーリ(348周/1540.9km)
ウイリアムズ(278周/1230.9km)
ロータス(190周/841.3km)※初日不参加
レッドブル(166周/735.0km)
マクラーレン(79周/349.8km)

《吉田 知弘》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 分割式で取り付け簡単、MAXWINの金属製スノーチェーン「K-TIR08」発売
  2. 日産、小型ミニバン『グラバイト』予告…2026年インド発売へ
  3. 21世紀史上最高の快音マシン “レクサス LFA”が復活!V12のF1エンジンを搭載したF50も登場、ホットウィールの新製品が熱すぎるPR
  4. 「5速MTを残すのは漢」新型スズキ『ワゴンR』に反響続々! デザイン統一にも「思い切ったな」
  5. 『頭文字D』『MFゴースト』『昴と彗星』が東京オートサロン2026に集結、AE86・BRZ・86を展示
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る