学校寮で生徒にイスラム改宗働きかけ、父親が訴え…マレーシア

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非イスラム教徒の権利が侵害される事件が相次ぐ東マレーシアで、今度はサバ州コタキナバル近郊のキナルート中学校で、元寮長がドゥスン族の女子寮生(16)にイスラム教への改宗を強制していた疑惑が浮上。

キリスト教徒である父親は自分が、知らないうちに改宗させられたと主張しているが、学校側は組織的関与を否定している。

訴えているのはジュリウス・ヤプーさん(46)で、学校が家から遠い(25km)ため娘をやむなく寄宿舎に入れたが、ある週末に娘を迎えに寄宿舎に行ったところ、娘がイスラム女性が被るトゥドン(ベール)姿で現れ「イスラムに改宗した」と話したため驚いたという。

ヤプーさんはPTAに訴えたが相手にして貰えず、警察に被害届を提出した。ヤプーさんは「信教の自由は尊重するし、法律通りに娘が18歳になって自分の意志で改宗するのは仕方がない。しかし娘は16歳であり、父親である自分の同意なしに行なわれたのであれば違法だ」と語った。

同問題に対しジョハラ・アブドラ校長は、警察への告発があるまで知らなかったと関与を否定。女子生徒が自発的に改宗したのではないかとした上で、一部で報じられている、生徒をターゲットにした大量改宗が行なわれているとの疑惑を否定した。

サバ州では2014年に北東部ピタス郡の遠隔地で、プロテスタントであるドスン族の村人33人が、「クアラルンプールから来た人たち」によって「補助金」をエサに、集団でイスラム教に改宗されられるという事件が起きている。

伊藤 祐介

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