【キャンピングカーショー15】「必要なときに必要なものだけを乗せる」断捨離プラスαのホンダ N-TRUCK

自動車 ニューモデル 新型車
ホンダ N-TRUCK(キャンピングカーショー15)
ホンダ N-TRUCK(キャンピングカーショー15) 全 8 枚 拡大写真
ホンダがジャパンキャンピングカーショー15に出品したコンセプトカー、『N-TRUCK』は、断捨離をテーマに不必要なものをカットしながらも、キャンピングトレーラーをけん引することで、新たな軽の提案を考えたという。

デザインを担当した本田技術研究所四輪R&Dセンターデザイン室2スタジオの横内教一さんによると、「コンセプトは断捨離で、必要最低限を残したN-TRUCKが完成した。この出来が非常に良かったので、更にこれにプラスをすればより世界が広がると考えた」とキャンピングトレーラーを合わせて提案したことを語る。

通常の駐車場は全長5mほどで、N-TRUCKは3m、残りは2mほどある。「2mあれば人が寝られるので、2台合わせても5mくらいに収まるキャンピングトレーラーを考えた」と横内さん。モデルを作った結果、広さを考え最終的に全長は5.5mになった。

T-TRUCKはピックアップの形状なので、「リアのオーバーハングの空いた部分をうまく利用すればトレーラーも広く使えるのではないかとヒンジ部分を畳めるようにデザインした」。駐車するときにはトレーラーのヒンジ部分を畳み、そこに荷台を入れることでスペースを有効利用する。

横内さんは、「大型のミニバンが入る駐車場であれば、N-TRUCKとトレーラーの両方が入る。日頃の通勤などはN-TRUCKだけで使い、お休みのときなどはトレーラーを引っ張って出かけるという使い方が可能だ」と述べ、「必要なものは必要なときに積んで引いて走ればいいのだ。普段は最小限の姿で走るのが理想だ」という。

このトレーラーのコンセプトは“秘密基地”だ。「あえて作り込まないでユーザーが自分のイメージで好きなように使ってもらう」と横内さん。それはバイクのガレージにもなるし、トランスポーターにもなる。また、移動事務所や移動店舗など。更には、「引かなくても庭に置いておけば、子供部屋にも書斎にもなるだろう。自由な発想で使えるものだ」と話す。

現実に即して作られたこのコンセプトカー。市販化について本田技術研究所四輪R&Dセンターデザイン室室長の木越由和さんは、「あくまでもコンセプトカーなので、量産などは考えていない。しかし、嘘にはならないような見え方にはしている」と完成度の高さを語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「かつての『サニー』が随分と立派に…」日産の新型セダンが話題に!進化したVモーションにも注目
  2. トヨタの小型ミニバン『ルミオン』、安全性を大幅向上…スズキからのOEMモデル
  3. ポルシェ、電動化戦略を大幅見直し…内燃エンジンモデル拡充へ
  4. 日産『ルークス』に「AUTECH LINE」、新型唯一のブラック内装…225万8300円から
  5. 次世代バイオディーゼル、2050年カーボンニュートラルへ…期待される理由とは?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る