国産ファッションブランドのブリティッシュ・インディアに対し、クアラルンプール(KL)シティセンター(KLCC)でショッピングモールを運営するスリアKLCCが店舗移転を不当に強要していたことが明らかになった。
ブリティッシュ・インディア側が法的措置に訴える構えを見せる中、スリアKLCCに対するブランド差別との批判の声も周囲から上がって騒動に発展している。ブリティッシュ・インディアは、スリアKLCC開業当時の1998年から入居している最古参のテナント。
事の発端は2014年7月、ブリティッシュ・インディアが家賃を支払った直後にスリアKLCCがブリティッシュ・インディアに対し、1階の一等地にある現在の店舗をモール内の別の場所に移動するよう通知したこと。ブリティッシュ・インディア側はスリアKLCC側と残留を求める交渉を続けていたが、24日に予定されているヒアリングを前に、ブリティッシュ・インディアの創業者であるパット・リュウ氏が明らかにした。
リュウ氏は「他に負けないほどのテナント料を月々きちんと支払ってきたにも関わらず、4日以内の受け入れを求める一方的な通知が送られてきた」と憤慨し、スリアKLCCを相手取って法的措置に訴える構えを示した。ブリティッシュ・インディアの後釜に入る予定なのはスリアKLCCの別の場所に入居している外国ブランドだという。
ブリティッシュ・インディアに対する同情の声が上がっており、ハサン・マレク国内取引消費者行政相も「単なる利益追求だけでなく、国益を考えて国内ブランドに配慮すべき」などと述べ、スリアKLCC経営陣に申し入れたことを明らかにした。