BASFと戸田工業、リチウムイオン電池正極材で合弁「グローバルリーダー目指す」

自動車 ビジネス 企業動向
BASF戸田バッテリーマテリアルズ 阿武保郎 社長(中央)
BASF戸田バッテリーマテリアルズ 阿武保郎 社長(中央) 全 6 枚 拡大写真

BASFと戸田工業は2月24日、リチウムイオン電池用正極材料の開発から製造、販売までを一貫して行う合弁会社としてBASF戸田バッテリーマテリアルズを設立したと発表した。

合弁会社の社長に就任した阿武保郎・前戸田工業常務執行役員は同日都内で会見し、「我々のビジョンはリチウムイオン電池材料業界において、画期的なイノベーションを起こすことと、グローバルでのリーダーを目指していくこと」と述べた。

その具体的な戦略としては「戸田工業がやってきたNCA(ニッケル系正極材)、LMO(マンガン系正極材)、それと両社がやってきたNCM(三元系正極材)、それぞれの特徴を出すことによって、このうちNCAは今以上に卓越した性能、LMOについてはさらに低コスト安全性を向上、NCMはとくにBASFの基礎技術、応用技術には高いものがあるので、他の追従を許さない高容量で低コストのモノをやっていく」と説明。

さらに「我々は、この合弁会社でアップグレードされた技術をもとに、より長距離を走る電気自動車、より小型で薄型のタブレット端末あるいは携帯機器をつくるための材料、そして定置用蓄電池向けについてはメインテナンス不要の期間ができるだけ長くなるような材料をやっていくことで、社会に、あるいはインダストリーに貢献していくことをコミットしたい」とも話した。

BASF戸田バッテリーマテリアルズの本社は東京都港区に置き、山口県山陽小野田市と福岡県北九州市にある戸田工業の生産拠点を譲り受けて、リチウムイオン電池用正極材および前駆体の製造、販売する。海外での販売に関してはBASFのネットワークを通じて行っていくという。

《小松哲也》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. マツダ『CX-5』新型を欧州で発表…日本では2026年中に発売
  2. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  3. VWの高性能小型EV『ID.3 GTX』、2代目ゴルフに着想の「FIRE+ICE」限定発売へ
  4. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  5. ダイハツの新型『ムーヴ』が絶好調!「スライドドア化は正解」「やるじゃんダイハツ」と評価の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  3. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
ランキングをもっと見る